常識にとらわれないことと、非常識と呼ばれる人の境目
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就活生が就職活動をしていると、ベンチャー企業に行き当たることも多いと思います。ベンチャーと言っても、当社のような零細もあれば、既に億単位の資本金を持ち合わせているベンチャーもありますので、規模感で表現できないところではありますが。
そういったベンチャーの経営者や、採用担当者の中には、
「常識にとらわれない、新しいことに挑戦する社員を求めています」
という話をする人がいます。生き生きと話す姿を見て「自分もここで働きたい」と入社を希望する学生もいます。
これは、過去にあった事例ですが、いざ入社してみると「意外と普通じゃん」ということに気付きます。みんな朝は9時前に出社しているし、それなりに残業もあるし、先輩はネクタイを締めているし、クールビズといってもワイシャツにスラックス。営業マンは汗だくで走り回り、お客さんに電話をしている上司はペコペコ頭を下げている。
一方、上司や先輩は「今年の新入社員は常識がない」と不満を漏らします。「遅刻が多い」「挨拶がろくにできない」「あれもダメ、これもダメ」といった具合。
僕自身、もう20年以上前から「常識は人によって違う」と感じていますので、常識だろう、と言っても通じないことは実感していますし、自分の常識を人に押し付けてもしょうがない、とは思っています。ただ、社会通念的に、守るべきことというのはあるのだろうと思います。それを常識と呼ぶのでないとしても、それを守らないと相手にしてもらえないことです。
約束の時間に来ない営業マンは、お客さんからの信頼を得られませんし、ともすると受注できない。お客さんの言うことをメモしない営業マンというのもいただけません。僕がお客さんなら、メモらない人はミスをするんじゃないか、忘れるんじゃないか、という不安があって、説明する気が失せます。サカタさんのこんなことは誰でも知っている!会社のオキテ
にも書いてありますが、社会に長くいる我々は、メモをとらないで仕事をすることが難しいことを、身体で理解しています。だから、自分メモを録るし、録らない人が心配になるわけで。
まだまだたくさんあるとは思います。ネットのリテラシーもそうですよね。僕も何度も失敗を繰り返していますが、ちょっとしたことで「非常識」呼ばわりされかねません。でも、乗しきってなに?みたいな堂々巡りだったり。
コミュニケーションって、本当にむずかしいと痛感している今日この頃です。
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