企業CIOがFacebookやTwitterを嫌う本当の理由
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社内SNSとか、社内ブログに関わる勉強会を、主催側として関わらせていただき始めたのが2005年のこと。以来、iUG(INTRA BLOG/SNS USERS GROUP)という活動に、少しばかり関わらせていただいていました。当時はTwitterはなく、mixiやGREEが登場して1年くらい。で、社内ブログや社内SNSを立ち上げるのがブームのようになっていたのですが、多くの企業ではうまくいかず。
ここに来て、社内Twitterという言葉を聞いたりもしますが、Twitterは社名であり、Twitter社の独自サービスですから、正確には社内マイクロブログ(?)とでも言うべきなんでしょうか。ま、いずれにせよ、社内コミュニケーションツールですね。文章量とか、添付文書の有無とか、表示のさせ方で工夫があるようです。
最近ではB2Cビジネスを中心に、Facebookページを開いたり、公式Twitterアカウントを開設している企業も増えていますが、日本全体的に見るとまだまだなんでしょうね。そもそも、存在すらよく分かっていない企業も多いようです。
先日、とある企業のCIO(社内的には公式に任命されています)の方とお話ししたところ「いやあ、技術のことは分からなくてね」と仰有る。「情報の取扱の方針は、技術ではないですよ」とお伝えしたのですが「でも、結局技術だから。情報システム部門の仕事だから」の一点張り。
この方だけが特殊なのでしょうか。なんとなく、こういう傾向のある企業って、少なくない気がします。役割上、CIOを引き受けているけれど、事実上は情報システム部門に丸投げ。情報システム部門は、情報の取扱の方針について、今やっていることを勝手に変更する権限を持っていないわけですから、できることをできる限り頑張る。でも、社内からはブーブー言われたり。割りの悪い仕事ですねえ。
そう考えると、多くの企業のCIOが情報の最高責任者を司れていない、というのが本当のところなのかな、と感じたりしています。だから、FacebookやTwitter、あるいは社内コミュニケーションツールについて、理解しづらいでしょうし、理解できていない。ここが大きな問題であり、障壁である気がします。
これからは、電力問題もあって、オフィスの省エネが強化されるところが多いようですし、自宅勤務、在宅勤務といった就業体型も増えるようです。であればこそ、社内のコミュニケーション、情報交換、報告、連絡、相談といったものに対する対応が重要になると思います。どのツールがいいか、というよりも、まずは社内でどういった情報が流通するべきなのか、といったことから考える必要があります。
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