中小企業の経営者は本を読まない、学ばない、は本当か

　当社の顧問税理士は、とても人柄の良い方であり税務知識も豊富であるため、大変助かっています。もちろん、グレーゾーンギリギリの節税を薦める方ではないところも、おつきあいさせていただいている理由です。
　この税理士さんは、毎月ご自身の事務所でミニコミ誌のような小冊子を発行しており、各取引先に送付されています。内容は、簡単な税務知識であったり、最近のニュースに対する解説であったり、薄いわりには、といっては失礼なのですが、中身の濃い冊子です。
　僕が「なぜ、こういった負担をして送付されているんですか？」とお伺いしたところ、

「中小企業の経営者は本を読まないんですよ。勉強嫌いが多くて」

　ちょっとびっくりです。中小企業ならこそ、もっと向上心をもって取り組んでいかないといけないんじゃないか、と思っていたものですから。

　正直申し上げて、これが事実かどうかを確認する術はありません。日本にある中小企業と呼ばれる企業全てに調査することも不可能ですし、僕の周りの中小企業の経営者が全てだとも言い切れないわけですから。
　ただ、僕の周りの経営者の皆さんは、本当によく勉強される方が多いんですよね。ITに詳しい方でなくてもITについて研究されていますし、自社を俯瞰して見るためにいろいろなセミナーに参加したり、書籍を読んだり、新しいものを取り入れたり。

　ただ、何百という中小企業を顧問されている税理士の方が仰有るのですから、それはそれでご自身が見ておられた事実だと思います。ですが、そんなのでいいのかな、と疑問を投げかけてみたい。

　大企業の社員が（自社に大切なことを）勉強しているか、中小企業が勉強すべきことは何か、というものもありますが、学ばない企業になった瞬間に、その企業の発展は止まってしまうと考えています。

　僕自身も、学び続ける人間でありたいと思います。