サービスプラットフォームとコトづくり 〜芸能界最強のサービスプラットフォームは誰だ〜
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サービスプラットフォームには様々なものが考えられることをサービスプラットフォームとコトづくり 〜様々なサービスプラットフォームー場〜で紹介したが、”人やグループ”もサービスプラットフォームの1つと考えています。
例えば、AKB48は、その最たるもの。
- AKB48
秋葉原のAKB48劇場にとどまらず全国のイベントや会員、物販など、様々なビジネスを創出していることはご存知の通り。
僕は「場」を作っただけその「場」で格闘し成長する過程をコントロールしたわけではない
これは、評論家の田原総一朗さんと秋元康さんの対談本、「AKB48の戦略!」から秋元康さん言葉だ。
- グレイトフル・デッド(米)
最近、マーケティングの世界でインバウンドマーケティングという手法が注目を集めている。従来型のマスマーケティングに代表されるマーケティング手法をアウトバンドマーケティングとし、消費者からいかに「見つけられるか」に注力するマーケティング手法をインバウンドマーケティングと定義するものだ。
このインバウンドマーケティングを古くから実践していたというのがグレイトフル・デッドだと言われている。
グレイトフル・デッドは、1965年にカリフォルニア州サンフランシスコで結成された。グレイトフル・デッドの音楽はロック、フォーク、ジャズ、ブルーグラス、カントリー、ブルース、サイケデリック・ロックなど様々な分野をカバーしていた。ライブの長時間にわたる即興演奏を信条とし、 1960年代のヒッピー文化やサイケデリック文化を代表するアーティストである。
彼らは、ビートルズやローリングストーンズと同じぐらい歴史がありながら、日本ではあまり知られていない。しかし、アメリカではとても人気を誇るバンドなのだ。この不思議なバンドはある意味サービスプラットフォームであり、大きな市場を産み出し続けている。
彼らの全米コンサートはさながら移動する町のよう。大勢のファンたちが、そしてファンを相手にする商人たちが、ぞろぞろとグレイトフル・デッドの後をついていく。牧歌的で、一見、時代遅れでビジネスの匂いなんて全然感じさせない。
グレイトフル・デッドは、40年以上も前から、彼らのファンに自分たちの音楽を無料で開放していた。ツアーの音楽は、録音してコピーし放題で「フリー」や「シェア」の先駆けのビジネスモデルだ。コピーを容認するかわりにコンサートに来てグレイトフル・デッドの良さを体験してもらう。まさにコトづくりのビジネスモデルだ。
- レディー・ガガ(米)
ちょうど一年前にレディー・ガガについて独ベルリンにあるビジネススクールの教授が分析した興味深い報道があった。レディー・ガガは、ミュージシャンなのか芸術家なのかファッション・デザイナーなのかはっきりしない。どれか1つに当てはめることができないとし、新たなビジネスモデルとなっているいう。実際、彼女を音楽よりファッションやその他のエンターテインメントと関連づける人もいるという。
マドンナも同様の戦略を採っていると言われるが、大きく違う点がSNSの使い方だと言われる。twitterのフォロワーは、37,894,832人であり、Facebookのファンページに至っては、なんと57,404,103人(6/2現在)という驚愕の数字だ。
- サービスプラットフォームの視点
これらの人を中心としたサービスプラットフォームには共通点がある。
- 熱狂的なファンがいること
- ファンとともに創り上げてきたこと
- 他人とは違うビジネスモデルを追求してきたこと
いずれも熱狂的なファンを持ち、ファンと一緒に創りブーム拡大して来たところは、みな共通といえる。これはウラを返すとファンを大切にする工夫がされていることだ。意外だったのは、レディー・ガガはtwitterのフォロー返しをかなり積極的にやっていることだ。一日あたりのフォロー数は上限があるためすべてのユーザーをフォローできていないが,すでに数十万人のファンがLADY GAGAからフォローされている。多くのアーティストはフォロー返しをしていないといわれる中である意味無料のファンサービスとして注目したい。
また、ファンとともに創り上げる最たる例は、今週末に行われるAKB48の総選挙に他ならない。秋元康さんが指名するのではなく、ファンの投票でセンターを決める試みは究極の共創活動だと思う。
興味深いのはそれぞれのビジネスモデルだろう。グレイトフル・デッドは通常の音楽会ではタブーとされていた録音やコピーを認め、AKB48は、スラリとした8頭身のモデルタイプではなく、どこにでもいる女の子が成長していく姿をファンが応援しながら育てていくといういわば”芸能人育成モデル”だ。
レディー・ガガに至ってはもはや音楽家なのか芸術家なのかわからない新たなカテゴリーを創出し、ファンとの双方向のコミュニケーションをSNSをフル活用することで他のどんなメディアよりも強力な個人メディアに進化している。
やはり、規模と影響力の観点から、この勝負はレディー・ガガに軍配か!?
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