なぜタイトルはそんなに大事なのか?
先週、立て続けにいくつかのブログを書きました。
そうしたら、ある読者から「内容はいいのに、タイトルがダメだ」というご意見を頂戴しました。
私はタイトルを考えるのが正直苦手です。しかし、タイトルとか商品名とかキャッチコピーとかって、実はめちゃくちゃ大切です。ブランディングの第一歩、といっても過言ではありません。
例えば、みなさんよくご存じの伊藤園さん。
伊藤園は、1984年に世界初の缶入り緑茶である「缶入り煎茶」を発明しました。この発明だけでも、10年の歳月をかけたそうです。
しかし、「お茶はタダで飲むもの」という意識が強かった当時、缶入り煎茶はなかなか売れませんでした。営業努力もあって売上は伸びていきますが、それでも「『煎茶』をどう読むかわからない」という声もあり、商品に親しみを持つようなネーミングが必要でした。
そこで1989年、商品名を「お~い お茶」に変更しました。
この商品名の変更によって、「お~い お茶」の売上は6倍にまで伸びました。
出典:https://www.itoen.jp/oiocha/history/kansencha_history/index.html
https://news.livedoor.com/article/detail/16162527/
例をもうひとつ。靴下メーカー、岡本さんのお話です。
岡本は、2013年に「三陰交をあたためるソックス」を発売しました。明治国際医療大学の監修のもと、東レ、東洋紡の共同開発で生み出した特殊素材と特殊な製法で足のツボを刺激し、足が冷えにくいという機能性靴下です。しかし渾身の自信作であったにも関わらず、この製品の売れ行きは伸び悩んでいたそうです。
問題は、商品名にある・・・靴下の機能を伝えることにばかり目がいってしまい、何がどういいのか、ということが商品名から十分に伝わらなかったのですね。
そこで、「足元を温める」という特徴を活かした「まるでこたつソックス」という商品名にして2016年にあらためて販売を始めます。するとなんと、靴下そのもののは変わっていないのに、売上が17倍にまでなったそうです。
出典:https://www.nikkan.co.jp/releases/view/13624
たかが名前、されど名前。
ネーミングって、本当にとっても大切です。
商品名はもちろんのこと、宣伝文句、キャッチコピー、ブログやメルマガのタイトル、などなど・・・「その記事を読むかどうか」を、人はタイトルで70%決めているそうですよ。
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さて、どんなタイトルが効果的なのか。世の中、色々な人が色々なことを言っていますが、私は個人的に次の3点が重要だと思っています。
- 簡単さをアピールする
実はそんなに難しくないよ、という戦法ですね。
「営業しなくてもお客様が集まる方法」とか「英語は80単語だけ覚えればいい」とか・・・ - 「なぜ、〇〇なのか」
個人的にはこれ嫌いなんですけど、確かに効果的です。
「なぜ金持ちほどお金の使い方がうまいのか」とか「なぜ一流の人ほどゴルフをするのか」とか。
「なぜ」という理由を知りたい、という人間の欲求にストレートに応えるネーミング。
私が知る限り、この第一号は「さおだけ屋はなぜつぶれないのか」だと思っています。間違ってたら教えてください。 - 不安をあおる
いわゆる「ホラーストーリー」ってやつですね。
「あなたの洗顔、間違っていませんか?」とか「まだ歯ブラシで歯を磨いているの?」とか。
このへんのコピーで不本意だけど参考になるのは、健康食品やサプリなどの宣伝文句ですね。「毎日1粒飲むだけで!」とか「あの人は60歳を過ぎてもなぜ若々しいのか」とか「あなたのダイエットは間違っている!」とかね。皆さんも、そういう目で商品の宣伝文句を見てみてください。