文章力を高めるための5つのステップ・その3
前々回から、「文章力を高めるための5つのステップ」と題した記事を投稿しております。
プロセスのステップは、次の通りでした。
- プランニング
- 情報収集
- 構造設計
- 執筆
- 推敲
前々回と前回は、プランニングについてお話しましたね。
今回はプロセスのステップ2番目、情報収集についてです。
情報収集
文書を作成するために必要な情報(材料)の収集法は、大きく次の2つに分類できます。
- 外部からのインプット
- 内部からのアウトプット
情報収集といえば「外部からのインプット」だけだと思っていませんか?または、あなたの頭や心から湧き出てくる「内部からのアウトプット」は情報収集には含まれない、と思っていませんか?文書の中に何を書くか、ということをかき集めたり整理したりする上では、どっちも情報収集なんですよ。
情報を収集する際に重要な点は、以下の通りです。
- 「外部からの情報のインプット」と「内部からの情報のアウトプット」を明確に区別する
(これは一般的に「『事実』 と 『意見(推測を含む)』 を区別する」と言われている) - 文書の目的に従って、両者のバランスを取る
- 外部からインプットした情報はその情報源によって、内部からアウトプットされた情報(アイディアや意見など)はもれなく、品質にばらつきがあるということを認識する
- 情報を収集する前の段階で、「どの程度情報を集めればよしとするか」を決めておく
(情報収集すればするほど「まだまだ足りない」と思ってしまうため) - 集めた情報は一か所にまとめておく
(ノートでも、メモでも、WordやExcelのようなツールでも、Evernote や Dropbox のようなものでも何でもいいから、集約させておくこと)
特に重要なのが、情報の集め過ぎに注意することです。情報を集めることに時間を費やし、実際に文書を作成するための時間が足りなくなる、というのでは本末転倒です。情報収集を始める前に、「どの程度の情報が集まったらよしとするか」を決めておくことが重要です。これは時間で決めても構いません。例えば情報収集は3日間だけ行う、などです。
前述の通り、集めた情報には品質にばらつきがあるということも忘れないようにしましょう。特にWebから収集した情報は、玉石混淆であることを肝に銘じ、収集した情報が正確であるか、誰かの意見が事実のように扱われていないか、情報源の日付が新しいか、といったことを入念に確認するようにしましょう。そのためには、必ず1次情報を確認するようにします。例えば「研究機関が発表した統計データのことを新聞が報道し、そのことをAさんが私に教えてくれた」場合は
研究機関が発表した統計データが1次情報
それを報道した新聞記事が2次情報
Aさんからの伝聞が3次情報
ということになります。Aさんから伝え聞いただけで納得せず、必ず1次情報である研究機関のWebサイトなどで裏を取りましょう。もしかしたら、Aさんが何かカン違いをしているかもしれません。
集めた情報は、イシュー(問い)に照らし合わせて取捨選択します。必要であればグループにまとめ、見やすくしましょう。
さて、次のステップは構造設計です。これはまた、次の投稿で・・・
今回お話している内容は、弊社の次の研修で詳細に説明しています。
興味がありましたら、ぜひお問い合わせください。