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【レポート①】「カークパトリックの4段階評価法」セミナー(1日目)2015年10月22日(木)

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ウチダ人材開発センタ主催の「カークパトリック・モデル 4段階評価法」セミナー(2015年10月22日(木)~10月23日(金))に参加しています。
初日終わりました。

これは、研修の評価に関するモデルで、カークパトリック氏が提唱、長らく人材開発業界界隈で、「評価といえば、カークパトリックの4段階評価だよね」と言われてきた、伝統的なものです。

最初に提唱されたドナルド・カークパトリック氏は、昨年2014年に残念ながら鬼籍に入られたのですが、その遺志を継ぎ、ご子息のジム・カークパトリック氏が「新カークパトリックモデル」を広めるべく活動をなさっています。そのジム・カークパトリック氏が来日され、日本に向けて2日間のセミナーを実施してくださっているのです。

リアルなカークパトリックさん! ワオ!

まずは、簡単に「カークパトリックの4段階評価法」モデルについて説明します。

研修の評価には、4段階あり、

Level1: Reaction(反応)
Level2: Learning(学習)
Level3: Behavior(行動)
Level4: Results(成果)

という順番でこれまで示されてきました。

研修やセミナー、講演会などに参加すると、アンケートに回答することが多いですよね。たいていは、こんな内容です。

●教材は、分かりやすく作られていましたか?
●講師は、よかったですか?
●教室は、きれいでしたか?
●総じて、この研修には満足できましたか?
●他の方にも紹介したいと思いますか?

カークパトリック・モデルで言うと、Level1「反応」を尋ねているのですね。


研修の最後に「学習目標」を確認する筆記試験や実技試験などがあったとすると、Level2「学習」をチェックしていることになります。

たいていの研修は、せいぜいLevel2までしか測っていないと思われます。

Level3「行動」から先は、「実務」に戻ってからのことを評価します。

研修で学習した知識やスキルを実務で「生かしている」か。「行動」に反映しているか。これが、Level3「行動」です。

最後のLevel4「成果」は、実務上で成果が出たか、です。

営業教育であれば、「営業成績」が上がったか。
コールセンターのコミュニケーション教育であれば、「1日に取れるコールの数が増えたか」とか「トラブルシューティングの時間が短縮されたか」など、実務上で「なんらかの成果」につながったかを測ります。

Level3までは、なんとか頑張ればできるかも知れません。

研修後数か月経過してから、本人に「学んだことを活かしているか」尋ねたり、上司に「部下の行動が変わりましたか?」とアンケートを取ったり、と、その気になれば、できなくはない。(けれど、実際には、こういう風に追跡調査するのは、難しいものですが。)

Level4になると、「業績の変化」は、データとして取れても、何が難しいって、「それが研修の成果」「研修の効果」なのか、ということの実証です。

営業教育をしました。
半年後、参加者の営業成績が上がりました。
はい、研修は効果的だったわけですね。

と、言い切るのが難しい。

たまたま、顧客の予算枠が増えたのかも知れないし、法改正などの関係で、急にクライアント側に需要が生じて、受注に結び付いたということだったのかも知れない。

なので、色んな文献に、「Level4は測るのが難しいんだよね」と書いてあるのをよく見ました。

さて。

今回、ジム・カークパトリック氏が「新カークパトリック・モデル」をセミナーで紹介されています。

ポイントは、

Level1からスタートするのではなく、

Level4からスタートするのだ、

というところにあります。

「なぁ~んだ、逆にしただけじゃん」と思ってはあきまへん。(なぜか関西弁)

逆にすることで、分かってくることがあるのです。

まずは、

Level4。 たとえば、「売上の向上を目指そう」。だとしたら、どういうことが達成されていないといけないのかな?とどんどん遡って考える。 最終ゴールだけではなく、細かく「先行指標」を決めなさいとのこと。

Level3。 Level4の「成果」につなげるために、どういう「行動」が起こっていればよいのか?

Level2。 その「行動」変容が起こるために、どういう知識、スキル、態度などを「学習」すればよいのか?


・・・・・

今日は、ここまでを扱いました。

Level2の続きとLevel1、そして、参加者の事例のコンサルティングが明日2日目のテーマです。

勉強になるなぁ・・・。

本を読んでも理解できないようなことは、やはり、講義と他者とのワークと対話で腹に落ちてくるものです。

読むより、聴いたほうが早い。
それも、本家本元に教えていただくのが一番です。



講義は、英語で行われており、日本人向けにとーーーーーーーーってもゆっくり話してくださるのですが、半分くらいしか理解できず、逐次通訳があるので、残り半分をその通訳のおかげで理解できているという状態です。
最初から、英語を聴くのは諦めてしまえばいいものを、なぜかすごーく集中して英語も理解しようと身体が反応してしまうため、なんかとてつもなく疲れました。

耳も脳みそもびんびんと緊張している感じ。



セミナー参加者の中に、関根雅泰さんがいらっしゃっていて、二人で「私達は、OJTなど、新卒者の育成支援をしているから、Level4の「成果」とか「先行指標」はどうなるんだろうね?」なんて話を休憩時間にしていたら、ジムさんが近づいてきて、「何々?」と関心を示され、質問したところ、

「新人くんの場合は、"Retention"と"Contribution"を考えればいいんだよ」

とアドバイスをくださいました。

Retentionはともなく、Contributionって、どう考えればいいんだろう?とさらに「はてな?」となったのですが、

たとえば、IT業界の場合、新入社員に「情報処理試験」受けさせますよね。

あれを、「Contribution」と定義して、意味づけしたらいいんじゃないのかな、なんてことを思った次第。



明日も終日「英語」漬けなので、今日は早めに休み、脳みそを一旦緊張から解放させようと思います。


ところで、外部のセミナーとか講習っていいですね。

同業他社、異業種異職種の方との対話が非常に勉強になります。

刺激的です。


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