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人材育成の現場で見聞きしたあれやこれやを徒然なるままに。

「何がわからないか言ってみなさい」「何がわからないかがわかりません」問答

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「何がわからないか言ってごらん。そしたら、そこを教えてあげるかた」

多くの人がこう部下や後輩に言っていると思う。

部下や後輩は、

「何がわからないか、がわかりません」

と答える。

「わからないことが何なのかくらいわからないのか!」

と上司や先輩は思う。

けれど。

「わからないところは、ここです」

というためには、「わかっていること」「わかるべきこと」をきちんと把握している必要がある。

それって、「相当わかっている」レベルである。

だから、ほんとの初心者は、

「何がわからないかがわからない」

と答えるしかないのだ。

上司や先輩もかつて「何がわからないかがわからない」時代があったはずなのに、
今ではすっかり「わかっていること」と「わかっていないこと」が明確にできる人になってしまったため、「何がわからないかがわからない」人の気持ちが全く理解できなくなっている。

自分もかつて苦労したことであっても、今、その苦労を克服してしまうと、苦労の渦中にいる人のことは、実はよく理解できない。

それにしても、

「何がわからないかがわからない」人に、

「何がわからないかを明確にしてもらう」ためには、どーすればよいのでしょう?

私もまた、「何がわからないかがわからなすぎる」人だったにも関わらず、克服した一人として、「何がわからないかがわからないひと」をどうサポートすればよいのか、もんもんとしている。


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