仕事で大切な「哲学」はスキルトレーニングでは身に付かない。実体験による「越境」が必要だった
こんにちは、竹内義晴です。
今日は朝一で地域複業のヒアリングに伺ったのち、そのあとは畑の草刈りと雑草の手入れ、ネギの土寄せ、ラディッシュの種まきなどをしました。
今日は天候の変化がめまぐるしく、朝は晴れていたのに、お昼ごろには大雨警報が発令されるなど「畑作業、できるかなぁ」と思ったのですが、今日のタイミングを逃すと雑草もネギも成長してしまうので、雨の中無理やりでしたが、合羽を着て作業することにしました。暑かったー。
話は変わりますが、以前、ある人材育成を行っている方から「地方出身の人は、仕事の段取りがいい」と聞いたことがあります。「なんでですか?」とたずねたら、その方は「自宅で農業をやっている人なんかは、『この時期にはこれ』といったタイミングから、ものごとを逆算して段取りする習慣があるみたいだ」と言います。
その話を聞いて、「なるほど!」とは思ったものの、「まぁ、確かに、農業をやっている人はそういうところがあるかもしれないけれど、地方出身者が必ずしも農業をやっているわけではないし、そうとも言い切れないんじゃない?」とも思って、「なるほど! 確かにそうっすねー。ははは」と、適当に話を合わせておいたのでした。
でも、今なら......その言わんとしている意味が分かるような気がします。
自然......とくに植物には、「種をまく」「肥料を加える」など「〇〇の時期」というものがあって、そのタイミングを逃すと成長するものもしなくなってしまいます。タイミングを合わせる、そのための準備をするというのは、結構大切なことだったります。
また、天候がそうであるように、自然環境というのは時々刻々と変化するものなので、「まぁ、あとでやればいいか」が通用しない......みたいなところがあったりもします。まぁ、そこまで厳密ではないかもですが、でも、変化には対応しなければなりません。
で、こういったことって仕事でも同じだと思っていて。「段取り」とか、「タイミング」とか、「変化に対応する」ということは、当たり前といえば当たり前なのだけれど、農作業をしていると、改めてそんな「当たり前だけれど、大切なこと」を、肌感覚として学ぶ機会でもあるなぁ......なんて、思ったりもします。
また、いま、地域のワーケーションの事業開発に取り組んでいます。その中で、ラーニングワーケーションという学びのプログラムを作っているのですが、改めて思うに、ビジネスで大切なことって、直接的なビジネスの現場だけではなく、農業のような「別の体験」から学ぶこともあるなーと思っていて。それを「越境学習」なんて呼んだりもするわけですが、今回のようなケースって、まさに越境学習そのものだな、と思うんですよね。
スキルのようなものは、トレーニングによって身につけることができます。でも、こういった仕事に対する「哲学」みたいなものは、会議室でのスキルトレーニングではなかなか身に付かないもの。仕事で大切なことを「実体験によって学ぶ」っていうのは、知識として身につけるのではなく、身体感覚レベルで「腑に落とす」という意味で、大切なんじゃないかなーなんて、思ったりもします
オンラインでなんでもやり取りできる、今の時代には特にね。