『サイボウズ流 テレワークの教科書』を出版──10年間の遍歴がギュッとつまった一冊
こんにちは、竹内義晴です。
サイボウズではたらきはじめたのは2017年5月。3年半、フルリモートで働いてきました。
サイボウズはIT企業ですし、働き方も柔軟な会社です。「テレワークなんて当たり前でしょ?」と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、当時、サイボウズの社内は週に1~2日在宅勤務をする社員はいたけれど、「フルリモート、しかも、遠方で」という働き方をしている社員は少なかったんですよね。
「オフィス以外で仕事をする」という意味では、「週に1~2日、在宅勤務をする」のと「フルリモート」っていうのは、あまり変わらないように思われるかもしれませんが、「話したいことを、話したいときに話せない」とか、「一緒に飲みに行けない」とか結構違うんですよ。正直に言うと、いろいろありました。時には「まぁ、テレワークだから、仕方ないな」と、気持ちをグッと飲み込むこともあったっけ。そんな中、いろんな課題を解決しながら取り組んできた3年半でした。
その時々の気持ちや取り組んできたことは、以下の記事にまとめています。
- リモートワークで場所から解放されたのに、精神的に縛られた。けどやってよかった──パリ×新潟からリモートの本音を語ってみた
- 「あいつ、家でちゃんと仕事しているのか?」──コミュニケーションが難しい在宅勤務を円滑にする工夫
- 「在宅勤務なんてPC1台あればできるでしょ」でも、実際は違った──3年間の試行錯誤でたどり着いた「テレワークの工夫」
- 在宅勤務というボクの働き方は本当に「仕方ないね」だったのか?──いまこそ考えたい「働き方少数派」の気持ち
それが、コロナ禍になって、多くの人が在宅勤務、フルリモートでのテレワークを強制的に体験することになり、2020年の春ぐらいのころ、ボクはこんな風に思っていました。「テレワークの困りごと、やっと理解してもらえるようになった!」と(笑)
テレワークの環境が整っていたサイボウズでさえも、この半年間は、働き方しかり、制度しかり、風土しかり、もっと細かなことを言えば、入社式や社内イベント、セミナー、営業、マネジメント......などなど、いたるところで、いろんな変化があったように思います。
環境の変化に柔軟に対応していくことが、組織を成長させてくれますよね。
実は、このたび、サイボウズのテレワークに関するイロハをまとめた本が出版されることになりました。タイトルは、『サイボウズ流 テレワークの教科書』、著者はサイボウズチームワーク総研です。
「サイボウズ流」なんていうと、なんだかおこがましい感じもしなくもありませんが、でも、テレワークのやり方は、グループウエアやテレビ会議、チャットなどを使った「ザ・テレワーク」から、メールや電話が中心の働き方まで多種多様。会社ごとの「〇〇流」って、あるんじゃないかと思うんですよね。
サイボウズがテレワークをはじめたのは2010年からで、社内に浸透したのが2011年の東日本大震災。そして、今回のコロナ禍によって、新たなステージへと入ったわけですが、これまでの遍歴をまとめてあるので、これからテレワークをはじめる企業から、テレワークで何らかの課題を抱えている企業まで、いろんなステージでお読みいただけるのではないかなーと思います。
コロナ禍がいつ収束するのかは分かりませんが、もうしばらくは続きそうです。また、テレワークを経験した多くの方や、オンライン授業を経験した多くの学生は、「柔軟な働き方ができる会社のほうがいいよな」と思ったはず。そういう意味でテレワークが「できるか/できないか」は、企業経営に大きな影響を与えるのではないかと思います。BCPや生産性だけではなく。
ちなみに、この本は共著で、ボクは主に、3年半で工夫してきたオンラインコミュニケーションのことや、これからの働き方や社会にことについて担当しました。この本が、テレワークで悩んでいる多くの方に役立つといいなーと思っています。amazonでのお買い求めはこちらです。