「人生の岐路」で迷ったときに持ちたい視点
こんにちは、しごとのみらいの竹内義晴です。
ビジネスパーソンのコーチングをしていると、「人生の岐路」にたちあうシーンがあります。
それは、転職だったり、起業だったりとさまざまですが、多くの場合、相談者は「どっちを選ぶか」で迷い、悩みます。
迷うのは、「得る」ものと「失う」ものとの間で、天秤をかけるからだと思っています。
たとえば、「今の会社のまま行くか、それとも、起業か」の場合、今の会社を選べば、「安定した収入」は守れる(得る)けれど、「やりたいこと」はできない(失う)し、起業を選べば、「やりたいこと」はできる(得る)けれど、「安定した収入」は失う。そのはざまで迷います。
「人生の岐路」にたちあうとき、ボクはできるだけ、相談者が「客観的な立ち位置」に立って思考ができるよう、ふるまうことにしています。
たとえば、「今の会社のまま行くか、それとも、起業か」で迷う場合、不安に思うのは「お金」が占める割合がかなり大きい。そこで、お金以外のところに意識が向くように問いかけます。「起業すると、確かにお金は心配だよね。一方で、得られるものは何だろう?」「今の状態のまま5年過ごしたら、失うものは何だろう?」のように。
また、判断に迷う場合、多くの場合、意識は「うまく行かなかった場合、どうしよう?」のように、ネガティブな方に向くものです。もちろん、新しい行動を起こそうとする場合、リスクを考えることも大切です。でも、リスクを考えてばかりでは、新たな行動はできません。
そこで、「うまくいく」ところにも目がいくように問いかけます。「将来、どういう状況になっているのが理想?」「そのためには、今、どんな行動が必要だと思う?」のように。
あとは、「目的」かな。「そもそも、何のために」は、何をするにも、大切な視点ですよね。でも、不安が目の前にあると、忘れてしまいがちです。
でも......最終的には思うのです。半年先......はなんとなく想像できても、1年先、2年先のことなんて、どうなっているかは分からない。今の延長で想像すれば、想像できないことはないけれど、新たなことを始めようとするとき、未来がどうなるかなんて、分からないものです。
その、分からない未来のために、不安に襲われて行動できないよりも、小さなことでもいいから、何かしらの行動につなげてあげたい......人生の岐路に立ち、新たなチャレンジを始める人には、そのように関わってあげたいと思うのです。
だからといって、何の準備もできていない人に、やみくもに起業を煽るようなことは絶対にしませんし、そういうのはむしろ、嫌いです。「世の中、そこまで甘くないぞ」と。
ボク自身、正直、辛酸をなめた時期もありました。その経験を通して思うのです。生理的にも、安全的にも、「安心・安全な生活ができているからこそ、新たなチャレンジができるんだよな」と。だから、避けられるものなら、危険な目にはあってほしくない。
それでも、未来に向かってチャレンジしたい人には、回避できるリスクはできるだけ回避しつつ、楽しくはたらく道を選んでほしいなと思うのです。