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「しごと」をもっと楽しくしたい!

不況と、利益と、社員教育

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 以前、20名ほどのSEやコンサルタントの方に、「本音を聞きだす力」についてのお話をしたときのことです。講演を終えた後に、あるコンサルタントの方がこう話しかけてきました。

 「竹内さん、本音を聞きだす力は大切ですね。社員に受けさせたいという経営者もいるんじゃないですか?ところで、今日のような研修をすると、いくらぐらい利益が上がるものなんですか?」

 「コンサルした結果=利益」という思考が常々行われているコンサルタントの意見としてわからないわけではありませんが、さすがに回答に困ってしまいました。そこで、こう答えました。

 「社員が成長することで、結果的には利益に返ってくるとは思いますが、社員教育をしたからと言って、すぐに利益に繋がるとは思いません。逆に、『社員=目前の利益』と考えている経営者がいたとしたら、その仕事はお受けしないと思います。」

 こう告げると、そのコンサルタントの方は、「それはそうですけど…まぁ、難しいですね。わかりました。ありがとうございました。」と、話を打ち切られてしまいました。

 リーマンショックからちょうど一年。若干良くなってきたとは言え、世の中はまだまだ不況モードですし、社員教育にも費用対効果を求めるのは当然のことです。けれども、鉛筆を買うわけではないので、もう少し長い目が必要なのではないかなと思います。

 社員教育は子育てみたいなもの。将来のリターンを求めて子育てをする親はあまりいません。

 「給料を払っているのだから、結果を求めて当然じゃないか!なぜ子育てと同じなの?」

とお思いの方もいらっしゃるかもしれませんが、子育てがそうなように、社員の成長を楽しむぐらいの心の余裕が必要なのかもしれません。

 目の前にいる社員の姿が「無邪気な子ども」じゃないのが難点ですが・・・

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