松浦弥太郎と僕
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松浦弥太郎さんが使う「僕」という1人称を目にした時、とても安心したのを覚えている。
学生を終えた時、「自分をなんて呼んだらいいんだろう」と困った。さすがに「俺」は卒業し、社会人になってから「私」「自分」「僕」と使い分けた。公的な場面では「私」で良いとして、プライベートな場面での1人称が決まらなかった。
弥太郎さんの本を読むと「僕」が自然に流れてくる。
50代でも「僕」でいいんだ、と思えた安心感。それまで何となく気恥ずかしくて使いきれなかった「僕」だった。
メール(ライン)をやりとりしている時、「『僕』っていいですね」とあった。
やっと使えるようになった「僕」を「いいですね」、と感じてくれたことが嬉しかった。
僕は僕でよかったんだ。
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