アルゴリズムを抜け出して手に入れた、物事を動かすヒント
SNSで友人の近況を知ることは、もはや困難になりました。先日も書いた通り、SNSのアルゴリズムが変わり、タイムラインには友人の日常ではなく、システムによる「あなたはこれが好きなんですよね?」という情報ばかりが並ぶようになったからです。
ここのところの私のSNSは、ハードロックに関する投稿で埋め尽くされています。私がその手のネタをクリックしたせいでしょう。ジョー・リン・ターナーもマイケル・シェンカーも活躍していますし、ダイヤモンド・デイヴもライブをやります。ファンとしてはこれほど心躍ることはないのですが、ふと我に返ると、それが「今の世の中の全て」ではないことに気づきます。世間で流行っているのは、多分ボンドロシールでしょう。
友人の近況が出てこないこのようなSNSは、人間関係の維持・メンテナンスに利用することは難しくなっています。
そんなこともあり今、私は対面での機会や、メッセンジャー、電子メールといった「一対一の双方向のやり取り」を意識的に増やしています。
先日、新卒時代の同期と久しぶりに再会しました。 平成初期、共にシンガポールを旅した仲です。20年以上という長いブランクがありましたが、顔を合わせれば一瞬で時間は巻き戻りました。アルゴリズムが勝手に選んだ一方通行の情報を単に受け止めるよりも、相手の反応を感じながらやり取りする双方向の対話の方が、居心地が良いし、大きな意味を感じます。
改めて対面の頻度を増やして思うのは、自分を前に進めていくきっかけは、SNSの中ではなく、対面の中にこそあるということでした。
会う場所の空気感も役に立ちます。喫茶店やレストランの雰囲気、周辺の街の変化。五感で受ける刺激のすべてが、思考にさまざまな影響を与えてくれます。
ここのところSNSのフィルターバブルの中にいた時、私の中で何かが停滞している感じがありました。解決策のヒントに辿り着きにくかったのです。やるべきこと、やった方がいいことから目を逸らし、「こんな問題があるから、今はそれはできないんだ、自分のせいじゃないんだ」と言い訳をしていました。
しかし今、対面の頻度や個別のやり取りの頻度を増やしたことで、その滞っていた何かが回り出した気がしています。 物事を動かすきっかけは、1対1の相手とのとりとめのない雑談の中に存在していたのです。