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通信業界特殊偵察部隊のモノゴトの見方、見え方、考え方

耳のところの骨伝導イヤホンの日焼け跡、という夏の記憶

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記憶を辿ると、私が最初にShokzのOpenCommという骨伝導イヤホンを買ったのが2022年の3月。初期不良で一度交換したり、その後追加でOpenRun Proを買って併用していますが、都合2年半くらいは骨伝導系を使い続けてる感じです。

ただ、片方の耳に突っ込む系のイヤホンマイクは記憶の限り2015年くらいから各種ずっと使い続けていて、でも仕事の関係で平日はほとんど電源を入れて何かしら喋ってることが多く、結果的に大体1年から1年半でバッテリが保たなくなったり、あるいはシャツの胸のポケットに入れたまま洗濯して駄目になったりと、それぞれいろんな末路を辿っていました。

なお、私自身、もともと電話で話をするときには左耳に電話なりスマホなりを当てる人です。これは過去の固定電話全盛期に受話器を左肩で押さえて右手でメモを取るという世界に慣れ親しんだということもあるかとは思うのですが、結果的に左耳から聞く音のほうが解釈し易い脳であることにその後気づく事になりました。それは後述しますが。

思い起こせば紆余曲折の日々

使ったことがあるのはJabraさんばかりで、都合5つくらい使った記憶があります。当時店舗で色々試して結局他のメーカーのではなくJabraさんのばかり使ってましたし、今でも2つは充電すれば使える状態で持っています。

ただ、一度だけJawBoneさんの骨伝導イヤホンマイクを使ってた時期がありました。実はもう企業としては活動を停止してしまっているのですが、イヤホン側ではなくマイク側が骨伝導というもので、騒音の中でもこちらの声を聞かせることが出来るという触れ込みでした。顎の骨から音を拾うからJawBone。なんかかっこいいなぁーと思ってたんですがイヤホン側の音量が小さいとか顎の骨のところにあたってないとこちらの声が通りにくくてちょっと神経質なところがあるとかあって、結構苦労した記憶があります。

まぁ色々試さないと何が良いのか、あるいはその時点での使用環境から考えてどのメーカーのどういう機能を持った子が自分にとって良いのか等は異なるのでそれぞれの選択が間違っていたとは思っていないのですが、結果的にいくつも渡り歩いてきました。ただ、Shokzさんの骨伝導イヤホンに出会ってからは比較的落ち着いたなという自覚はありますね。

なぜ骨伝導に行ったのかの理由1つ目:外耳道炎になりやすいポンコツな自分

実は私、音を聞くという部分に関して2つ問題を抱えてたりします。

1つ目は外耳道炎に頻繁になってしまうこと。
私自身、いわゆる外耳道炎にものすごくなりやすい人というところです。カナル型と呼ばれる耳に突っ込む系のイヤホンは昔から色々使っていましたが、イヤージェル(耳に突っ込むシリコンとかのカップですね)をできれば毎日、最低でも3日に一度は洗わないと直ぐに外耳道炎になってしまうことが多かったんです。

こうなってしまうともう痛くて眠れないし、耳の穴が腫れて塞がってしまい音が聞こえなくなるしと、散々です。花粉症の時期も含めいきつけとなっている耳鼻科のドクターからは必要な点耳薬とかステロイド系の塗り薬とかも貰ってるのですが、そもそもイヤホンが問題なのは判っていて、でも音は聞きたい。たとえばApple純正のiPhone付属のイヤホンだとイヤージェルが無いプラスチックの塊なので拭けば済むというのはあるんですが、仕事の都合上有線は使い勝手が非常に悪いという事情があって、手元にあっても本当の非常用としてしか使ってませんでした。

なぜ骨伝導に行ったのかの理由2つ目;左耳の穴が右耳より大きくなってしまいイヤホンが落ちる

そして2つ目は5年前に発症した顔面神経麻痺の後遺症で鼓膜を通して聞く音について左右で聴力差があることと、耳の穴の大きさにも左右差があること。

左右の聴力差については顔面神経麻痺の治療のための1度目の手術の際に鼓膜と内耳を繋ぐ耳小骨と呼ばれる小さな骨を手術で一度バラして組み直してることと、そもそも顔面神経麻痺になった結果左側の鼓膜の制御が右耳ほどきちんと機能していなくて、左耳のほうが実は音が聞こえにくい状況だったりします。

更に言うと耳の穴から顎にかけて開く2度目の手術を受けたんですが、人の身体は怪我なり手術なりでダメージを受けた自分の形を取り戻そうとする中で切り開いた左耳の穴が自分で塞がってしまうのを防ぐために術後しばらく耳栓を詰め込んだ状態にしてあったんです。で、これを一定期間後に抜いたら穴がまっすぐかつ元よりちょっと大きくなっちゃったんです。

この状態で落ち着いてるので身体的には問題ないんですが、穴が大きくまっすぐになってしまってカナル型のイヤホンが左耳にきちんと固定しづらくなってしまいました。大抵の場合、イヤホンに付属している大小色々なイヤージェルに替えても直ぐに落ちてきちゃいます。

手術後5年かかって今の形で固まってるので、もうこれ以上変わりません。結果的に両耳に掛ける骨伝導イヤホン以外に選択肢が無い事に気づいたのは2022年。もうそれ以来ですね。別の言い方をすると左耳はカナル型が駄目な人になってしまいました。別に生死に関わる話ではないので、どうでも良いといえばどうでも良いのですが、

なんと、扱いにくくなった左耳じゃないと音声を解釈し辛い脳だったのが苦労の始まり

これに気づいたのは顔面神経麻痺を発症した直後で、その時点では左耳はほぼ聴力を失っていました。ただ、そのときに愕然としたのは「周りの人は声を出しているが何を言ってるのかがわからない」という状況が起きていたことです。

たとえば突発性難聴などの私とは違う理由で片耳の聴力をある日突然失うケースがあるのは知人にも数名いらっしゃる関係でそれなりに知っていましたし、私が当初入院したときには周囲に突発性難聴を発症して同じ病室に緊急入院されてきた方を何人も見かけました。でもそれらの方が同じような状況に陥っていたのかはわかりませんでしたし、少なくともそんな風には見えなかった記憶はあります。ただ少なくとも私の場合には問題のない右耳だけから入る音、たとえば電話を右耳に押し当てて聞こえる音声を解釈出来るようになるまでは半年くらいかかりましたから、ひょっとしたらほとんど聞こえていない左耳から入る音と混ぜて脳が解釈していたのかもしれません。これは耳鼻咽喉科の先生に聞いてもよくわかりませんでした。

ただ、何れにせよ、右耳からだけ入る音を音声として認識出来なかった時期があったのは事実で、しかも右耳からだけ音が入ると言語として解釈できない=使える耳では電話で話ができない状態であることは理解できました。でもそんな私の場合、鼓膜を制御できなくなって音が聞こえなくなっていたのですが内耳は年齢なりの劣化はあれどキチンと機能していることは、入院中含め何度も実施した聴力の精密検査の結果から判っていました。

となると、もう音楽を聞くにも電話で話をするにも当面骨伝導しか選択肢がないという結論に達したわけです。

そして今に至るわけですが

なお、その後5年経って左耳の聴力はかなり戻ってきました。当初は左右で聞こえる音の音質差がすごかった(当初は左耳から聞い超えるのはベランダの外から閉めた窓越しに叫んでるのを耳を塞いで聞いてるような音だった)のですが、若干の差はあっても頭が吸収出来るレベルの差になりました。ということでオーバーヘッド型のヘッドホンはたまに使うようになりましたが、カナル型のイヤホンは今でも駄目です。完全ワイヤレスと呼ばれる物も左耳にしっかり収まってくれないので駄目です。これは機器側の問題ではなく私の耳の事情と構造の問題なので、もう仕方ない。

ということで平日の通勤時や画面越しの会議のときだけではなく、散歩好きな私が週末の土日最低どちらか、状況が許せばどちらも10キロとか15キロとかそれ散歩じゃないだろ位の距離を歩くときにもずっと付けてます。で、大抵J-WaveやAFN(べ軍の放送)、そしてBBCとかAPとかのニュースのPodcastを聞いてるんですが、そうすると耳のところのイヤホンのあたってるところが日に焼けず跡がしっかり残っちゃうようになりました。

もはや身体の一部くらいになっていて口の悪い知人は「めり込んでるぜ」と言ってくるレベルなんですが、その下は日に焼けていない白い肌だったりします。顔を洗うときとか鏡を見ると「あー」とか思ってしまいますが、いまさらどうしようもありません。子供の頃はTシャツや水着の日焼け跡が濃くなってきて夏を感じつつ「あぁもうすぐ秋かな」とか思ったりしてましたが... いや、まだしばらくは暑いですよね。

---iwa

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