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通信業界特殊偵察部隊のモノゴトの見方、見え方、考え方

NHKの時計アプリに安心感と郷愁を覚える自分の昭和脳は嫌いじゃない

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かつてNHKのテレビで流れていた時報が無くなったのは地デジ移行から。並行期間はアナログ放送側では流れていましたし、かたやAMとFMのアナログ放送のNHKラジオでは今でも時報が流れていますが、ネット配信番組では時報の部分がマスクされて殆ど聞こえないようにしていたと思います。純粋に技術的な問題で、配信を含むデジタル放送では遅延が出るからです。そもそもアナログである音声をデジタルに変換する段階で遅延が出る(参照:NHK Webサイト/ よくある質問 : 地上デジタル放送の時報は、なぜなくなったのか)のですが、更にデジタル化された音の送受信方法と状況により遅延する時間は一定ではありません。

ということでテレビの画面から例のNHK時計が消えてしまったのですが、実は実物はまだ存在しています。というか、あれが実は実物の時計をテレビカメラで撮影していたというのが意外に知られていなかったというか意識している人があまりいなかったというのを聞いたことがありますし、実は私自身も「言われてみればそうですよね」という感想を持ちました。

「日本標準時を正確に告知するためにアナログできっちり動作する時計をアナログ放送で遅延なく流す」ためには、その時計をカメラで映してそのまま放送。
1秒間に地球を7周半できる電気信号とアナログ電波伝送によるアナログテレビ放送とラジオ放送だからできる技です。

ちなみに時計の実物は意外なほど小さな時計

実は随分前に渋谷のNHK放送センターで開催された何らかの催し物に子供と一緒に行った時に見たことがあります。例の「NHK時計」(参照;NHK Webサイト/ 懐かしの「NHK時計」)。このリンク先にもありますが、放送に写っていた部分の横幅は10センチくらい。ハガキより一回り小さな面に腕時計を貼り付けたくらいのサイズです。想像を絶するくらい小さいです。

今は放送で使われることが無くなったのでNHK放送博物館の収蔵品になってしまっていますが、実物を目の前にして昭和生まれの自分的にこれを一体何百回みたかと思うとそれなりに胸が熱くなった記憶があります。

ところで、スマホに表示する事ができる「時計アプリ」に一体何を期待するんだろうか

ここに思いが至ったのはITmediaの「NHK時計のアプリは「ひどすぎる」? これぞ"ジェネレーションギャップ"か......」という記事。
まぁ酷いといえば酷いのかもしれませんね。ポツンと例の時計が表示され、背景を2パターン切り替えでき、時報が鳴る。以上終わり。リリースされたのは2009年で、私自身はリリースされた直後にDLして時々表示してました。その時から機能は全く変わっていないのですがNHKの時計というアイデンティティだけで良いじゃないですかカッコいいしと思っていて、その後機種変更を何度も重ねた今でも自分のスマホに入っています。そしてその時計の画面を見ているときに頭に去来するのはチャンネルをガチャガチャ(UHFはクルクルでしたが)回していたあの頃。昭和は本当に遠くなりました。

ちなみにNHKの時計だからそれでいいじゃんというのは私の個人的な感想なわけですが、これが出てきた当初から「世の中的になにこれ酷くない?という感想を持つ人もいるだろうな」とは思っていましたし、なんかこの話題は定期的に出てくるような気もします。

まぁでも実際のところ「NHKが出してるんだからこれは何らかの多機能時計に違いない」と思ってしまうと、まぁなにこれ酷いとなるでしょうね。
個人的に、それはわかります。

でも、これまた個人的に「そもそも時計のアプリに何を期待するんだろう」という疑問もあって、それは世代のギャップの話ではないような気がしています。よくよく考えると画面いっぱいに数字で時間表示してタイマーとかストップウォッチが使えるとかの他に何かあるんでしょうか。というか、元々それすら無い潔いアプリなんですけどね(笑)

世代ギャップと片付けてしまうと結局誰の得にもならないんじゃないのかな

これを世代の違いというと話がその瞬間に終わってしまうのですが、単機能で十分なものに何か付加価値を期待する先に何があるんだろうという興味はあります。ただし所詮スマホのアプリの話なんだから個人的には単機能で用が足りるものは単機能で良いでしょという一種マイクロサービス的な理解をしがちなんですが、でもそれらを変に積み重ねて巨大な何か統合システムになるより必要に応じて立ち上げれば良くないかなぁと思ってしまいます。そこのギャップが何なのか、世代なのかスマホ(あるいは何らかの携帯する機器)との接し方の違いなのか。

ギャップが存在するのは判っててそれはもうどうでも良くて、ギャップが生じているっぽい要因自体は知りたいなと思います。

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