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通信業界特殊偵察部隊のモノゴトの見方、見え方、考え方

プロのカメラマンさんと仕事をしたことで得られた事

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今は職種も変わったので少し距離が離れてしまいましたが、以前何年にも亘り機会があるごとに何度も「プロのカメラマン」の方々とお仕事をさせていただいた事があります。いわゆる「写真」もあれば「ビデオ映像」もありなので一般的な「カメラマン」というよりは範囲が広いかも知れません。もちろん扱うのが静止画か動画かによって行動原理は全く違いますし、そりゃ機材も何も全部違います。更にはご一緒した現場の状況や事情や環境によって立ち位置もあまりに違うので一般化しづらいのですが・・・

 

たとえば「写真」の世界

個人的に写真の世界は好きです。もちろん自分がそれで飯を喰ってるわけではないし、基本的に自分の家族しか撮らないという立派なアマチュアですが、それでも写真の世界は好きです。でもってカメラ機材自体にもそれなりに興味はあるんですが、実はプロの仕事の現場にあるカメラ以外の機材やら設備やら施設やらに対しても(多分おかしいくらい)興味があるってのも昔からです。

そんな私が仕事上の役割として広告なり何なりのための写真を撮っていただく立場となったとき、事前にその方が撮ってきた作品の確認をする中で学べる事の多さに圧倒された事も多々ありましたし、現場での立ち居振る舞いについても非常に多くの事を学べたのは非常に大きな経験でした。中にはACCで賞を取った方なんかもいたりして、できあがった作品を見て「この人はやっぱり別次元の人だ」・・・と言う声も出ないくらい圧倒された事もあります。それらも含めて事前の打ち合わせから作品が出来上がってきたところまでを見る事が出来たのは今思い出してもすごい経験だったと思います。

当然ですが、機材の量も質も自分のモノとは別次元です。因みに仮に自分と同じ機材を使っていても取り組む姿勢がそもそも違いますから比較になりません。事前に撮るべき内容についてはキチンと打ち合わせをしてから現場に臨んでいましたから、現場に入ってからは幾つかカットをチェックさせていただくだけで、もうあとはプロの仕事を横で眺める以外に素人の役割は無いわけですが、そういった世界での圧倒的なプロフェッショナルの立ち位置というのに立ち会えたことはその後の色んな私自身の行動に影響を与えているのかもしれません。

因みに私自身、「写真」の世界でのプロの方と直接接したのは殆ど広告なりカタログなりといった制作物のための写真を撮るという場だけです。しかも銀塩(つまりフィルムですね)の頃が殆どですから、今とは機材の使い方もライティングも違うところはあります。その後の加工の仕方も今は全然違いますから同列で見ることは出来ませんし、たとえば報道なりなんなりといった別の現場でのプロのカメラマンの方の立ち居振る舞いの違いというのも理解はしています。でも仕事に対する姿勢、裏づけとなる知識量や経験量というのはそれほど大きく違う事は無いと思うんです。単純に構図の取り方の違いとか何とかってのは当たり前の話で、その先でどうするかってのが無いと駄目だよねと思ったりはします。それすら素人考えではありますが。

 

因みに「映像(動画)」の世界になるとですね

自分的に面倒くさいことがあって、殆ど真面目に取り組まない事にしています。これは「写真」と同じように仕事として、そして仕事をお願いする立場として幾つもプロモーション映像やら何やらを制作していた時期が結構長期間あってですね、絵コンテから演出稿直前まで自分で全部書いたりとか、(もう時効だと思いますが)海外ロケを仕込んだけど出張にできなかったので休暇とって同行したとか、撮影の現場でスタジオさんに代理店のクリエイティブディレクターだと思われたほど態度がデカかったとか、このようなプロモーション映像を作れと言われてから2週間でプロモーション映像2本を納品したとか、まぁ普通じゃない状況で非常に深入りしたことが何度もあって、製作のためのスタッフの役割や撮影から編集に至る機材や設備で何ができるかってのをアマチュアではない立場で経験してしまったことよってですね・・・ 

「自分の趣味であっても深入りしすぎるから、距離を置こう」

とあるとき思っちゃったんです。制作の初期段階から撮影、編集から納品に至るまでの全部のプロセスで多くの人が絡む状況は素人がマネをする必要はないのですが、撮影もそうですし編集という場においても真面目にやってしまうと自分が簡単に納得できなくなってしまうのが眼に見えたもので、こりゃ距離を置こうという事にしました。

もちろん「写真」と「映像」では撮影する人の立ち位置やら役割やらってのはかなり違うところがあるのは事実。更に言うと当然ですが報道と制作(例えばドラマとかなんとかですね)とも違うし、でも、それぞれの状況において誰がどう動くのかってのは「写真」の世界よりも「映像」の方が自分も直接関与する仕事の場で接してきていますので、どうにも自分の趣味の世界という捉えかたが出来ないんです。私の場合。

因みに自分の子供の運動会の映像とか何かの発表会の映像ってのは撮ってます。記録映像として。でもホボ全て撮りっ放しで、一切編集はしません。それをやりだすとまずいです。多分止まらなくなります。寝られなくなります。非常にまずいです。

とまぁ、写真なり映像に巻き付く私の感情というのは、非常に複雑です。

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