IPv4アドレス枯渇という今の状況を眺めつつ
ついにこの日が来ました。IPv4アドレスの枯渇。思い起こせば自分がいわゆるIPアドレスの世界に直接触れるようになったのは1998年。当時勤めていたのは日本IBMですが、中央林間の大和研究所(当時)に通信専門の大和ブリーフィング・センターに開設時からいたのですが、そこでのデモのメニューとしてTCP/IPの通信環境を作った時からじゃないかと思います。
当時は主に米国の出版社から出ている解説書とRFCそのものが主な情報源で、並行してUNIX Magazineを貪るように読んでました。
思えば遠くへ来たモンです。
もちろん消えてなくなるわけではないのですが
規格自体が最初からアサインできるアドレス数に限界があったのは、最初から言われていた事です。ただ、たとえば1980年代末の当時でもまさかこれをそう簡単に消費しつくす事は無いだろうという話がありました。そもそもIP接続を必要とする端末機器自体がそれほど増えるとも思われていなかったし、インターネットの商用解放なんて話は無くはなかったけどいろんな人が揉めたし、更に他に通信手順と言うのは一杯ありましたし。元々はそんな時代でした。
とはいえ、その後にIPアドレスを大量に消費する環境が訪れてくると、流石に不味いよねという話や、アドレス体系自体が新しい流れに合わないよね系の話もあり、IPv6で何とか行こうぜという話が出てきて、でも実は互換性どうするよというコトでまたまた面倒くさい事が起きて・・・ で、在庫が払底するという今に至るわけです。
思えば遠くに来たモンです。
たとえばこのあたりはオルタナブロガーだと前村さんが正に当事者の一人というコトで
消えてなくなるわけではないのですが、とりあえずIPv4の世界のある意味限界点まで来たという一つの節目になったのは事実なんでしょうね。
ただ、それを踏まえて「あなたのPC(やら何やら)はIPアドレスがなくなっちゃうので買い換えないとダメですよ」系詐欺が出回りそうな勝手な予想をしてみたりする不謹慎さくらいは持ち合わせているのですが、よくよく考えると地デジの方が一般には身近ですから、これは多分無いんでしょうね(笑)