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通信業界特殊偵察部隊のモノゴトの見方、見え方、考え方

で、実際のところIPv4アドレスの払い出しは2010年までなの?2011年までなの?

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表ざたになったのは、10月23日一部報道機関から流れたICANN事務総長のIPv4枯渇時期に関する発言。「ICANNとしてIPv4アドレス出せるのは2010年の10月が最後になるんじゃないのかな?」の一言で、何気に関係者が右往左往。従来の予測は2011年で、実際にISPがアドレスをこれ以上払い出せなくなるのは2012年くらいだといわれていたのですが、払い出しの大元のICANNの事務総長がそんなこと言ったとの報道だったので、何気に騒ぎになってしまい・・・

 

なぜ1年早まったのかについてはよく判らないのですが

とりあえず本人がTwitterでもこんな発言をしてるのが見つかったりしています。

何らかの意図があったんだろうといわれると、そうなのかも知れません。ということで、関係各位がバタバタ動いたわけですが、とりあえず同じ23日のうちに、日本での窓口といえるJPNICさんから追っかけこんなコメントが。

ICANN事務総長による「IPv4アドレスの割り振り、2010年10月終了」との発言に関して

なんだか混沌としてきました。どういう意図があるんだろう?

 

ただ、そのあと微妙な訂正?とも思える発言もあったりするんですけど

要は、2010ってのは言い過ぎたかも、って話なのですが、事は例のIPアドレス枯渇の話で、かつその大元の人間の話だったりするんで、まぁ色んな人がバタバタと大騒ぎになったというのが顛末。

 

でも、早晩枯渇するのは間違いないわけです。それも近い将来。

色んな経緯でIPv4アドレスが簡単に譲渡できないカタチで作られているのにもかかわらず、ネットワーク上でのアドレスを必要とする機器が増え続ける危機を打開するにはアドレス体系を全く変えるしか無いのは事実なわけです。

ただ、その対応には業種業態ごとに温度差があり、対応能力や対応方法にもそれぞれ出来る事と出来ない事があるわけで、各国間での調整と並行して各国内での調整がなされているわけです。その意味では一筋縄では行かないのですが、危機感だけは共有できている中、この発言は、まぁ不用意といえば不用意、物騒といえば物騒。真意は測りかねますが、何れにせよ、危機感を煽るというという意味での一定の効果はあったのかもしれません。

 

しかし、当初の裏づけも、その後の言い訳もTwitterで、という流れがあるという実例な訳で

良い悪いは別にして、Twitterの上でのつぶやきが従来Mediaの特性として持っていた本人への取材やそれの解釈、そして伝えるという機能が、一般の人が直接その人との接点を持つことによってある程度カバーされてしまうという事実というのは、今までに無かった流れなのかもしれません。

もっとも、一人で何百人もフォローしてしまうとTLは何のことやらわからなくなりますし、当のフォローしている人ですら、なにか重要なコトだけをつぶやく訳も無く、普段は「何を食った」だの「飛行機が遅れてむかついてる」とかブツブツとつぶやいていたりする訳で・・・

流れる文字列の中の意味がある情報を拾うのが基本的に人力、というかフォローしている人の情報処理能力や問題意識に依存するってのも、難しいものです。

 

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