「どのようなお仕事を?」と、学生さんにいきなり聞かれて改めて
おはようございます。
早朝の空はまだ青いです。今日も暑くなりそう。
4日連続35℃超えとか?
===ほぼ毎朝エッセー===
「失礼ですが、どのようなお仕事をされているのですか?」
昨日の学生さん面接で聞かれました。
ご本人、私のことを代表取締役として認識せずに質問されたのでしょう。
こういうときは真面目返ししてしまいます。改めて考えるいい機会ですから。
「そうですね。どんな仕事をやっているのでしょうか…。
掃除当番の仕組みを決めたり、必要に応じて掃除したり。
あるいは、担当者が決まっていない、余った仕事をやる感じかなぁ」
そう言ってから逆さメガホンの考えをお話しました。
再度引用してみましょう。
すでに読んだことが無い人もマジョリティかもしれないので。
『組織のイメージ論 (逆さメガホン組織)』(【朝メール】20070109より)
以下修正引用==>
□□組織のイメージ論 (逆さメガホン組織)
大きなメガホンのようなものを想像してください。
メガホンって、あの阪神線の応援とかに使うプラスチックの円錐形のやつですね。
その10メートルもあるようなものを想像してください。
その円錐形メガホンを、上が広い端、下が狭い口になるように置くのです。
ボールが上からどんどん降ってきます。
そのままだと、ボールは次々とメガホンの側面を伝いながら
真ん中下の穴へと落ちて行ってしまいます。
このゲームはボールを如何に落とさないかというものです。
ボールを落とさないように、メガホンの下の穴の近くに人が一人立ちます。
その人は落ちてくるボールを次から次へと拾います。
もちろん、拾い損なって取りこぼすボールも多数あります。
そんなとき、ボールは真ん中の穴から下に落ちて行きます。
取りこぼしが多すぎるとゲームになりません。
それなので、別な人に頼み、上の方を守ってもらいます。
上で守る人のおかげでボールが落ちてくる頻度はずいぶん減ります。
それなので、ボールを取りこぼすことは少なくなりました。
さて、ボールの降りが少なくなってきました。
少しメガホンの入り口を大きくすることにしました。
すると、ボールが入ってくる数が増えます。
前衛と後衛とでうまく守れていた体制が機能不足になってきました。
そこで考えます。「あと二人配置しよう」と。
そしてどこを守ってもらうのが一番いいのだろうかを考えます。
その結果、最上面でボールを飛びつきながら捉える人、
そしてそのボールを受ける人を配置するのがいいということになります。
ボールは真上から降ってくるだけではありません。
横から投げ入れられたり、予想外の変化球もやってきます。
イレギュラーなボールは守りをすり抜けて下まで落ちてきます。
それなので、一番下にいる人は最後の砦を守るのです。
機能的にはそう、ゴールキーパーです。
ゴールキーパーがあきらめたボールはそのまま下の穴に落ちていってしまいます。
すり抜けてくるボールが増えてくるのであれば、
ゴールキーパーが徹底的にカバーする、
あるいはメンバーを増やす、
あるいはボールを取るのをあきらめる。
こういった選択肢を瞬間的に選ぶことが必要になってきます。
取ることができるボールが潤沢にあるのであれば、
それを元にメガホンの入り口を大きくして、穴を小さくするような改修もできます。
あるいは、プレーヤーを増やすことだってできます。
ところがボールの取りこぼしが多すぎるのであれば、このゲームは負けです。
どれだけボールを集めることができるのか、
どれだけボールを取りこぼさず取ることができるのか、そういうことが勝負です。
順調にメガホンを拡大してボールを貯めていくことができると、
それを元手に入り口部分、中間部分、下の部分を守る人たちでチームを組んだり
フローを決めたりしながら、効率的にボールに対処できるようになります。
中には継続的にメガホンを拡大したりする工事のメンバーも出てきますし、
ボールを呼び込むための風を起すようなメンバーも出てきます。
仕組みが出来上がると、それはもう既に、
人とメガホンが有機的に結びついた機能になります。
そう、それが会社のイメージ、組織のイメージです。
代表とか社長とか上司とかいう立場。
多くの場合は、ゴールキーパーをやる仕事であるといえます。
最後にボールを止めるのか止めないのか見送る役目でもあります。
ボールはなるべく上方で、スタープレーヤー達が捕らえてくれるのがいい、
それでも流れてきたボールは何とか自ら捕まえるしかありません。
捕らえ損なったボール、あるいはあきらめたボールは、
下の穴に吸い込まれていくのです。
これが逆ピラミッド型組織のイメージ図なのではないかと、
大企業に勤めた後、ベンチャーを始めて7年近く経った今、
ほぼ確信に近い状態で思い描いています。
組織が大きくなっていけばそのメガホン機構が多段階になっていくということで
整合性があるのです。
今、我々は、ボールをチームで取りこぼさずに捕まえる、
時には横っ飛びをしてでもボールを捕まえに行く、そんな段階にあるのだと思います。
<==以上引用終わり
このイメージはいまだに変わらずに持ち続けています。
組織のヒエラルキーは逆さであって、責任が重い立場ほど下に配置される。
フロントに立つ人たちが活躍できる「場」を創るのが仕事なのでしょう。