『数値化できない能力』をどのように感じ取っているのか?
http://blogs.itmedia.co.jp/shiinomami/2018/11/post_8.html
の続きとして、『数値化できない能力』をどのように感じ取っているのか?を整理したいと思います。
よく使われる言葉として「心・技・体」という言葉がありますが、
心は「心の在り方 = 数値化できない能力」
技は「知識や技能 = 数値化できる能力」
体は「体力」
私は、「心の在り方」が、心の力であり、『数値化できない能力』であると考えています。
そして、前述のブログで「ダイヤの原石のような人材を見つけ、ダイヤモンドとして磨き上げる人」と評していただいたのは、この表面的に見えていない「心の在り方」、その方ご自身の気づかれていないポテンシャル(潜在能力)を感じ取れているということなのだと思います。
ここでは、物事を成し遂げる際に必要とされる「あきらめない心」を例にとって説明したいと思います。
「あきらめない心」そのものを数値で測定することはできませんが、あきらめずに、時間の許す限り、可能な策をすべて実行しているか(どのような行動をとっているか)どうかは、確認することができます。
行動から、私が感じ取っている(無意識に観察している)ことには、以下のようなものがあります。
◆「他人ゴト」=「自分ゴト」
考え方の基本軸として「他人ゴト」=「自分ゴト」で考え、行動しているかどうかを感じ取っています。言い換えると、当事者意識で行動しているかどうかということです。
◆ 「責任範囲」と「責任感」
言葉や行動に対する「責任感」は、人によって異なります。例えば、望まない状況になった時、どこまでを自分の責任と感じて行動しているか、その人の行動から「責任範囲」の考え方と「責任感」に対する基本姿勢を感じ取っています。
◆「想像力」と「バランス感覚」と「判断力」
何かを成し遂げる際に、1人では無理でも、チームで協力すれば成し遂げられる場合もあります。その場合、「想像力」と「バランス感覚」と「判断力」が必要であると考えています。
自分に不足している部分をチームでサポートしてもらうためには、
・自分のスキルを正確に把握できていること
・自分のスキル不足をどのようなサポートで補えるか考えられること
・プロジェクトで発生するリスクに、どのようなことがあるかを想定できること
など、想像力を働かせ、さまざまな観点から、何をするべきか、何をしないべきかをバランスよく判断する必要があります。
一言で表現すると「状況判断力」ということになりますが、私がダイヤの原石のような人材を見つける時には、その人の「想像力」「バランス感覚」「判断力」を感じ取っています。
「心の在り方(数値化できない能力)」によって、人がどのような行動をとるかが変わります。逆にいうと、その人が、どのような行動をとるのか(行動の質)、どのくらい行動をするのか(行動の量)を見れば、その人の「心の在方(数値化できない能力)」を感じとることができるということだと思います。
そして、私が、ダイヤの原石のような人材を見つける時には、その人の行動からいろいろな『数値化できない能力』を感じ取っているのだと思います。
◆『行動の質』 × 『行動の量』
ダイヤの原石のような人材を見つけ、数値化できない能力を感じとれるのは、無意識にその方の「行動の質」と「行動の量」を観察しているからだと思います。
ここで、重要になるのが『行動の質』の判断です。『行動の量』は、行動頻度なので判断しやすいのですが、『行動の質』は、何を基準に判断しているか?という点です。
次回は、この『行動の質』について、自分なりの考えをまとめたいと思います。