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ピッツバーグエアポートテストとセレンディピティ

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ピッツバーグエアポートテストとセレンディピティ

この度 ITmediaのオルタナティブ・ブログにてビジネス・ブログを始める。どうもブログが無いことが不都合になることも多くなり、知人の薦めもあり投稿者の一員とさせていただいた。

 長年コンサルタントをやってきており、職業上、顧客の秘密は墓場まで持って行くと躾けられた世代なのでブログなど書くとどうしても・・という躊躇があったが、年を獲るとそこそこ物事に長けるというか、物事を違う視点で見ている自分が再発見される機会が増えてきており、そのようなメタな視点をさらにメタ化すればそれなりにできるという奇妙な考えが出てきたようだ。

さて初回ということで所信表明的なお話としてこのブログ名を選んだ訳を述べさせて頂く。セレンディピティ(serendipity)とは恋愛映画のタイトルにもなったし、軽井沢に同名の素敵なスイーツの店もあった気がするが、wikipediaでは「何かを探している時に、探しているものとは別の価値あるものを見つける能力・才能を指す言葉である」と例示されている。

有名な事例としては米国のレーシオン社 (Raytheon) の技師が、宇宙開発技術とされる一連の技術の実証中にポケットの中の食べかけのピーナッツ・バーが溶けていたことからマイクロ波が食物を温めるのに使用可能であると気づき電子レンジが発明されたことがあげられるだろう。

最近のもっとも大きなセレン(serendipityの略)はgoogleが広告ビジネスに会うと見通して、創業者達の意志とは必ずしも一致しなかったが、結局、非常に効率の良い、ネット広告のビジネスを刷新し、かつロングテールの広告を扱える道筋を開いたエリックシュミット氏などの洞察ではないかと思う。

誰もが検索エンジンであれば効率的な広告表示が出来ると気がつくだろう。だがそれを極めて小さいユニットを在庫として抱え(この在庫コストは0円に近い)ること、かつクリック毎の成果報酬型を取り入れることでトップページにあるバナー広告のようなサイトの不動産ビジネスという有限な資産に捕らわれなくなることで、高い(と思われる)投資対効果の広告モデルを安価に提供するところまで持っていけたことなどは大きなイノベーションであったと思う。

Webがビジネスの競争優位を創る時代となった今、こういったセレンがネットを通じて増えていき、そこでイノベーションが進むことを期した名前である。

さて今回のタイトルにある「ピッツバーグエアポートテスト

テストの内容はバージョンがあるようだが、「貴方が目上の人と2人でビッツバーグ空港についたら大雪で空港に缶詰になりました。貴方はどうしますか?」というもの。

詳細はまた次回に。

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