嗅活(きゅうかつ)、始めませんか。令和8年、鼻の健康を取り戻そう。 ~続・嗅覚センサーを見直そう (n)~

新年、嗅活、始めませんか。
もう嗅覚を酷使するのは、やめませんか。
鼻を休めて、「ニオイを感知する」機能を取り戻しませんか。
感覚器官を酷使すれば、新たな病気が増えるだけです。
すでに、高齢者に多い病気が、若年者に増え始めています。
たとえば、デジタル眼精疲労の一種である、スマホ老眼。スマホの画面を長時間見続けることで、一時的な視力の低下が起こるというものです。
さらには、ヘッドフォン難聴(イヤホン難聴)。ヘッドホンやイヤホンで大きな音を継続して聴くことで起こります。
若くても、健康でも、使いすぎると、疲労を起こします。それは鼻も同じです。
香料入りの柔軟剤や合成洗剤で洗った衣類を着て、同様に洗ったタオルで手や顔を拭き、寝具やシーツで休むと、嗅覚は、終日、香りに晒されてしまいます。四六時中、刺激を受け続けることになり、休む間がありません。
そうでなくとも、この国では、耳鼻科疾患が、激増しています。
たとえば、難治性の鼻炎。
横濱もえぎ野クリニックの情報によれば、「少なくとも3万人、実際には5~10万の患者様がおられる可能性が高い」「増加傾向にあり、令和元年の時点と比べて約3倍」とのこと。さらに、「副鼻腔炎が見つかった方のうち、約1/3は自分が鼻が悪いと自覚していません。」
しかも、毎日新聞の記事によれば、発症原因は不明だそうです。
不明であるだけに、日用品や、それを使って選択した衣類から拡散する微粒子が原因となっている可能性を、否定することもできないでしょう。耳鼻咽喉科の先生方には、ぜひとも検討していただきたいものです。
厄介なことに、これらの副鼻腔炎の患者は、もしニオイのある物質が原因であったとしても、そして、いくら曝露しようとも、ニオイから原因に気付くことができません。
なにしろ、におわないのですから、CMを見て買った日用品のニオイの強さも判断しようがないのです。リスクを考えることなく使い続け、微粒子を吸い込み続けるという、負のループに陥る可能性があるでしょう。
日本人の嗅覚障害の割合は、GrokやCopilotによれば、包括的な調査は行われていないものの、先天性で0.01~0.05%、病気や怪我の後遺症で3~7%、高齢によるもので6~9%と推定されます。全体では約10~15%が何らかの嗅覚障害を有する可能性があるとも言われています。これに加え、コロナなどの後遺症により、ニオイを感知しにくくなった方もおられます。
このように多数の人が嗅覚に問題を抱えているうえに、さらに、難治性の鼻炎による嗅覚障害の患者が増えているのです。
嗅覚障害は非常に深刻な問題です。鼻の問題にすぎない、などと甘く見てはいけません。
認知症リスク因子に、「大気汚染」があります。鼻の機能が低下すると、一種の感覚遮断状態に置かれるわけですから、当然でしょう。PM2.5がアルツハイマー病に関わるとする研究もあります。そして、柔軟剤から拡散する微粒子のサイズは、室内ではPM2.5並み、洗濯排水中では、PM2.5よりも小さいのです。
嗅覚と認知症の関係については、国立長寿医療研究センター 鈴木宏和 耳鼻咽喉科医長による記事をご一読ください。「嗅覚障害による生活への影響」を読めば、嗅覚の重要性を再認識することでしょう。嗅覚障害は、認知症の発症予測のバイオマーカーとしても注目されています。
眼を休めるには、スマホを置いて、アイマスクをして、眠ることができます。
耳を休めるには、イヤフォンを外し、耳栓をして、過ごすこともできます。
しかし、鼻は、そうはいきません。
カオリやニオイとともに放たれる微粒子は、ナノレベルのサイズです。マスクでは完全には防ぎきれません。高性能の空気清浄機や脱臭機でも、リアルタイムで消滅させることはできません。そのうえ、逃げ場がほとんどありません。なにしろヒトのいるところ、いえ、ヒトの「いた」ところには、日用品から放たれた香りやニオイが漂っています。排水溝などから、締め切った室内にも侵入してきます。
なにより、呼吸自体を休むことはできないのですから。
AIの進化が加速しています。ヒトならではの感性をもとに、思考、想像することが、差別化のために、より重要な1年となります。五感を研ぎ澄ませることが必要です。
鼻を休めて、嗅覚の精度を取り戻しましょう。日用品の選び方を見直しましょう。
本年を、嗅活の1年にしませんか。
イラストは、Adobe Fireflyで描いています。FireflyやCopilotで描いた過去作は、こちら。