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建設現場、製造現場の安全を守れ。知られていない、作業服から拡散する日用品の成分のリスク。 ~日用品公害・香害(n)~

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現場作業が、いっそう危険に!雇用者も従業員も、リスクを知って対策を。

先日、Xで、建築関係の方から香害を懸念する声があがった。
現場では香料が臭すぎるほど漂っているという。さらには、空調服で香料が撒き散らされているとのこと。

このような空気事情は、ただでさえ厳しい労働条件を、いっそう厳しいものにする。しかし、香害について知らず、配偶者の方が洗濯を担当している場合、疑問をもつことはないだろう。

また、疑問をもち、頭で理解したとしても、誰もがニオイで物質の存在を捉えられるとは限らない。
嗅覚は千差万別、実に多様だ。香料だけを感知して成分臭を感知しない人もいる。また、抗菌成分のニオイは、感知しない人が少なくない。
生体リスクのある物質が身のまわりに漂っていても、感知しなければ、避けようがない。リスクに晒され続けることになってしまう。

香料を包むマイクロカプセルの壁材は、従来品に樹脂製のものがあることから、マイクロプラスチックと同等の危険性があるという見方が一般的だ。また、行き過ぎた抗菌・除菌は、腸内細菌叢に影響するかもしれない。しかし、短期的にも、長期的にも、どのような影響があるのか、研究はまだのようだ。
「まだ」エビデンスがないから安全、というわけではない。生体や環境への影響についての論文は、J-Stageなどで多数公開されている。入手可能なデータをもとに、正しく恐れる必要がある。

香害が原因で生じるといわれる症状には、皮膚炎、眼疾患、鼻炎、咳、喘息、めまい、頭痛、倦怠感などがある。
現場作業は、健康な技能者が、慎重に行っても、危険の伴う仕事だ。集中力を要する作業中や重機の運転中に、そうした症状に見舞われるリスクは避けた方がよいだろう。

懸念されるのは、事故だけではない。

人体は、ウィルスより小さいものを防御するようにはできていないと言われる。砕ければナノサイズになる可能性のある物質は、呼吸によって、容易に人体に取り込まれてしまう。このままでは、最悪の場合、第二のアスベスト問題にならないとも限らないだろう。
また、ただでさえ労働力不足のこの国で、作業者が、とくにベテランの技能者が、そうした症状から戦線離脱することにでもなれば、現場は立ち行かなくなる。

雇用者側は、これらのリスクを真剣に考え、早急に、対策を検討する必要があるのではないか。

では、従業員側は、いかにして安全を確保すればよいのだろう?
その方法は簡単だ。低リスクの製品に置き換えればよい。香害の原因とされる製品とコスパが同等かそれ以下で、低リスクの製品がある。それも、一つや二つではなく、数十以上あるのだ。amazonや楽天やヨドバシ、ショップチャンネルなどで取り扱われている製品なら、ポチるだけだ。今すぐ調べて選んで注文すれば、1週間も経たないうちに、安全な製品を手に入れられるだろう。

以上のようなリスクを知らしめるために、広告のラフを2点作成してみた。
完成した広告ではなく、「ラフ」である。足場の組み方やフルハーネスのフックをかける場所など、現場のプロと打ち合わせをしたうえで、手作業で正確に描き起こすべきだが、その作業を経ていないからだ。

ただし、ラフであっても、啓発には利用できる。建設現場の近隣や職場で、香害について知ってもらうきっかけを作るために、有効に活用していただければとおもう。

genba_Basic.png

head600R.png

これらの広告ラフの活用方法

1枚目の広告のスペースは、それぞれのアイデアで埋めることができる。
代替製品の写真を貼り付けて利用することを、おすすめしたい。
製品写真はカラーになるから、その部分が目立つ。印象付けられるし、さらに詳しい話のきっかけになる可能性がある。
そして、その写真があるだけで、何の広告なのか、何を伝えようとしているのかが、即座に伝わる。
そうした訴求者側の認知と理解を踏まえて、デザインしている。

たとえば、筆者の手持ちの洗剤の写真を貼ると、次のようになる。ここに貼った「浄」は、非常に使いやすい洗剤だ。サラサラの粉末状で、溶け残りもなく、ニオイもない。実際に、作業着の洗濯に使っている方もいる。

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また、シャボン玉石けんの「植物性スノール」と「酸素系漂白剤」の写真を貼ると、次のようになる。(ただし、作業着の洗濯には、「(黄緑色の袋の)植物性スノール」よりも、「(青色の袋の)スノール」の方が、適しているとおもわれる。)

genba_Shabon4.png

これらは、あくまで香害の周知を目的として制作したもので、低リスク製品の宣伝が目的ではない。誤解を招いて製品のメーカーの迷惑になることのないよう、説明をしながら手渡すなど、節度をもって利用することがたいせつだ。

次のラフは、空きスペースに、QRコードを配置した例である。
それぞれ、シャボン玉石けんオンラインショップ、ミヨシ石けんオンラインショップ、パルシステム「ミズバショウ」、バジャン販売店のサイトへリンクしている。これらの製品は、香害啓発者の方々に教えていただいた。ほかにも、廃油粉石鹸の「美々川せっけん無香料」も良いという。
QRコードは1個だけの方が、読み取りやすい。おすすめのページのQRコードを1個、貼るほうがよいだろう。

genba_QR4.png

また、A4サイズに配置して印刷し、空きスペースにお願い文を手書きで追加して、手渡す方法もある。手書き文字が目立つことになり、考えてもらいやすくなる。

本ブログには、掲載画像サイズの制限があるため、600px四方に縮小して公開しているが、実寸は、1枚目が800px、2枚目は1024pxだ。商品写真やQRコード部分がないものを、SNSで公開しようとおもっている。

(1枚目のラフの背景の足場部分はCopilotで描いているため、もし「有料」広告として使う必要が生じた場合は、背景を削除します)

こうしたラフは、ディテールにはこだわらず、簡便な方法で迅速に制作したい。素材は、Copilot (Microsoft Image Creator from Designer) 、Adobe Firefly で作成している。本稿は、AIイラストについての記事ではないので、制作事情については別途書く考えだ。

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