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復刻版 ウェブコラム:1997年「VRML1.0入門」(2)「VRMLとは何か?」

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復刻版 ウェブコラム:1997年1月「VRML1.0入門」(2)「VRMLとは何か?」

VRMLとは?

VRMLとは、Virtual Reality Modeling Language(3次元モデリング言語)の略です。
インターネット上で3次元の物体や空間をリアルタイムで表示させる技術です。
3Dのクラスライブラリである Open Inventor を基に開発されており、このフォーマットはテキストで書かれているためHTMLとも相性がよく、簡単なものならテキストエディタだけで記述することができます。

VRMLのファイル形式は、シリコングラフィックス社の3次元グラフィックスデータの規格に準拠しています。
さらに、転送される VRMLで記述されたファイル(以下「ワールドファイル」)の処理は、ユーザーのマシンのスペックに依存しません。3次元コンピュータグラフィックスでは重くなりがちなデータを、通信速度の遅いモデムでも、さほど時間を要することなく楽しむことができます。

これまで UNIXワークステーションと高価な CGソフトでしか実現できなかったことが、ブラウザと無償ダウンロードできるプラグインで可能になりつつあります。
さらに、安価な3次元CGソフトも10種類ほど発売されており、(いま一番人気のソフトを試しましたが、まだ、制作可能なものは趣味の域を出ないように見受けられるも)、個人のウェブページにも、3次元物体や3次元空間が登場するようになるでしょう。楽しみですね!

VRMLのバージョン

現在 VRMLといえば、まだ、VRML1.0を指します。
2.0への提案といわれる「ムービングワールズ」が発表されていますが、この新規格は、3次元アニメーションを再生したり、サウンドを盛り込めるなど、マルチメディアを実現する仕様となっています。
3.0への対応も始まっており、マルチコミュニケーションを実現するとみられています。

1.0で作成されたファイルを2.0用のビューザで開くと、表示されない場合があるようです。また、2.0のファイルは、1.0用ビューワでは開けません。
1.0のデータを2.0に変換するサービスはありますが、今のところ、1.0のファイルを1.0のビューワで楽しむのが無難でしょう。
なお、ビューワとブラウザのバージョンの相性によっては、表示されない場合があります。

VRMLビューワ

代表的なビューワは、何といっても「Live 3D」です。
これは Netscape Navigator 2.0以上で動作するもので、ダウンロードサービスがあります。
また、Netscape2.0とIE3.0の両方をインストールし、IE3.0用のアドインをアンインストールして Netscapeをヘルパーに設定すれば、IE3.0 + Live3Dで、VRMLを楽しむことができます。(AT互換機で動作確認済み)
この上に、VRML Add-in for IE3.0をインストールすれば、特に設定をしなくても、Add-in for IE3.0が優先されます。両方を見比べて、好きなアドインを使うことができます。
機能の豊富さと楽しさならLive 3D、質感優先ならAdd-in for IE3.0でしょう。

ただし、残念なことに、ほんの数カ月前まではアクセスでたマイクロソフト社のVRML1.0 Add-in for IE3.0のダウンロードページは、現在クローズされています。今では、雑誌付録からしか入手できません。
マイクロソフト社の米国サイトでも、他の何種類かのアドインは入手できますが、肝心の純正もののVRML1.0 Add-inダウンロードサービスは見当たりません。

Netscapeのプラグインのダウンロードページには、シリコングラフィックスをはじめ各社のビューワが揃っています。

ただし、これらのビューワがすべてのマシン上で正常に動作するとは限りません。
私が試したところでは、勤務先の Power Mac(7600/8100)では動作しませんでした。何とかして同僚たちにVRMLを見せようと、あらゆる解決策を講じましたが、残念な結果に終わっています。

わたしの自宅の環境、Windows95 AT互換機 + IE3.0 + VRML1.0 Add-in Active X Contorl for IE3.0 の動作が一番安定しています。

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