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ヴィジュアル、サウンド、テキスト、コードの間を彷徨いながら、感じたこと考えたことを綴ります。

3年後~30年後。暮らしに関わる、10の問題。

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(1) 宇宙旅行"エコロジー"規約

一般人が比較的気軽に宇宙旅行に出かけるようになると、宇宙の環境保全が問題になるのは自明。宇宙ゴミも問題だが、旅行者が増えると、当然、生活ゴミの問題が生じる。

地球上でも、我々はゴミ問題から逃げている。
国内に目を向ければ、富士山にゴミがあるなど、信じられないことだ。
原発も、ゴミの完全な回収方法も圧縮方法も確立されていなければ、投棄場所も確保されないなか、稼働してきた。

もっと日常的には、キッチンのゴミ。
今の男子には料理のできる人もいるが、40代半ば以上の中高年男性に料理のできる人は多くはない。
できたとしても、男の料理が歓迎されるかといえば、そうでない場合もある。
それは「料理とは調理」だと誤解しているからだ。ゴミ問題は「起きてから解決」になる。本来、料理とは、洗いものや生ゴミの処理まで含めたトータルな作業なのであるが。

生活ゴミが問題になるのは、いずれ宇宙も観光地化するだろうからだ。

地上の絶景も、観光地化すれば、金太郎飴のように、そこには「その土地でなくとも成立する」ビルが立ち並び、ブランドショップが出来る。
宇宙だって同じだ。宇宙という非日常を維持するよりも、宇宙で地上の延長線上の生活をおくることが重視されるようになってしまう。そうなると、生活ゴミも増える。宇宙船の中にブランドショップ、搭乗者だけが購入可能なデザイン、なんてことになったら、宇宙空間にはせる想いに抒情性も何もあったものではない。おっと話がそれた。

(2) 上水道フィルタリング

日常的に使用される理美容品の化学物質は実に多い。
出産時に羊水が、手術時に筋腫が、シャンプーのいい香りがする、というのは、都市伝説であってほしいものだが、それを信じてしまいそうになるほど、理美容品があふれている。

また、生活備品の化学物質。電子機器、家具、洗剤。それらの化学物質の排出基準は製造に対して適用されるもので、一般消費者の活動には適用されない。

サプリメントに含まれる物質の問題もある。一部の成分は、排せつ物から下水道に流れ込むのではないか。

それらの化学物質は、どれほど下水処理場で処理できるのだろうか。処理できず、循環するものもあるのではないか。

我々はできるだけ、環境負荷の少ない備品を選ぶべきだろう。
サプリメントも、藁をもつかむ病人なら使うのは当然だが、健康な者までプラスアルファで使う必要があるのだろうか。優先すべきは生活改善ではないのか。

(3) 貨幣より水と酸素

ここのところ我が国では水難が続いているが、四国では毎年渇水の心配をしている。地域によって偏っているのだ。
いまはYenよりもGoldかもしれないが、そのうち「Goldよりも水」になりはしないだろうか。
水源トラストが湧きあがるかもしれない。

昭和の時代には、水を買うなどという行為は、考えられなかった。それがいまやペットボトルである。水だけでなく、酸素も、とならないことを願うばかりだ。戦々恐々。

(4) 脱出者の精神的サポート

原発問題で日本に愛想をつかした、小さな子供がいる家族の中には、国外脱出を考える人たちがいる。

移住先の人たちは、どう思うだろうか。故郷の惨状に同情する人もいるだろう。が、中には、"環境汚染を引き起こした国"と考える人もいるだろう。

震災前から海外に居住したり、往復生活をしている人は問題ない。だが、震災後、それを理由に脱出した人たちが、後者の考えの人と近しく暮らすなら、日本から来たというだけで、針のムシロになりはしないだろうか。

脱出して生き延びるのもアリだとは思うが、少々心配である。日本に残る者がバックアップすべきなのだろう。

(5) ニューロエシックス

ある種の神経伝達物質の代謝異常、事故・事件・病気による後天的な機能の損傷、脳の部分の先天的あるいは後天的欠損や過形成に対し、医療を適用する範囲の明確化が必要である。それは、教育ではなく、薬剤投与や、脳の物理的な補完のことである。
それらを、どこまで認めるのが妥当だろうか。

「マイナスを0にする」ための治療は、許可されるべきかどうか。「0をプラスにする」治療を本人が希望した場合、制限すべきかどうか。0というのは、社会的なデフォルトのことだ。本人や家族や職場の人たちの困難を軽減するために、本人意志をどこまで尊重するか。どの分野、どの行動に、エンハンスメントを認めるのか?

臓器生産、ヒト複製の議論は、科学の発展のはるか後を追っている。我々は自らの存在について無知であるから、当座しのぎの対処法でしかないとしても、考える必要はあるだろう。

(6) 野菜生産方法のバランス

自然農法の自給自足を始める人がいる一方で、野菜工場も、増えている。野菜大好きの一消費者としては、もっと増えることを期待したい。

天変地異が相次いでいるので、屋外生産だけでは心もとない。そのうえ、遺伝子組み換え作物と交配してしまったら、次世代の種はどうなるのだろう?一方、屋内では、食糧生産の目的は果たせても、人の力よりも電力を使うだろうし、環境浄化の役割は果たせないというデメリットがあるのではないか?
※間違っているなら、指摘してください。私は農業については素人なので。

屋外と屋内、どちらも一長一短。どちらか一方に偏るのではなく、バランスがとれていてこそ、消費者は安心できるように思う。

(7) 動物性たんぱく質の工場生産

私事になるが、6年前に腹腔鏡で6時間のコブ取り手術を受けた。相方にデジカメでの撮影を依頼しておいたが、白っぽいビスケットのようで、スプラッターな色形ではなかった。私は燃費がよいらしく少量の食事でじゅうぶんに動ける性質だが、そのような少量の食事で、あのように大きなものが短期間で育つのなら、健康なヒトの細胞を工場で育てたら食糧になると思った次第である。

私は環境半分偏食半分のベジタリアンなので(菜食では、換気扇もあまり汚れないし、食器洗いの洗剤も最小限で済む。カレー鍋でも水に1分浸ければ洗剤なしで落ちる)、肉が好きではないから、そういうものができても、食べたくはない。

が、動物愛護が理由でベジタリアンを志すも、お肉食べた~い、っていうたちもいるわけで。ヒトの細胞の工場生産も自然ではないことだからNOかもしれないけれど。

(8) 脳内情報の著作権

BMIが進化して、脳内の出力前の着想、音楽や絵や言葉をハッキングできるようになったとき、浮上する問題。

(9) 量子コンピュータ時代のデータ形式

これは難しい問題だし、勉強不足だから書けないが、重大である。

(10) Space - Time Ethics (時空倫理学)

まだ考えがまとまっていないので書けないが、30年先に重大な問題になることは間違いない。

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