オルタナティブ・ブログ > イメージ AndAlso ロジック >

ヴィジュアル、サウンド、テキスト、コードの間を彷徨いながら、感じたこと考えたことを綴ります。

お正月に、気をつけろ!在宅プログラマにしのび寄る、NASHの恐怖。

»

ユーザー登録の際、IDやパスワード以外に、もうひとつ、必須項目があったとしたら?

正月太り、という言葉があるくらいなので、今回は健康について。

通常、ユーザー登録などの入力項目では、IDやパスワードやメールアドレスなどが必須であることが多い。だが、そこに、もうひとつ、必須項目があったとしたら?
たとえば、「γ-GTP」や「LH比(善玉コレステロールと悪玉コレステロールの比)」なんていう項目があったら?

もし、こういった健康に関する項目が、コミュニティツールの自己紹介欄の必須項目となり、未入力で検証エラーになるとしたら、端末を放り投げて両手を頬にあてて叫ぶ人が続出するに違いない。
なにしろ、車は増え、コンビニは増え、宅配サービスは増え、ネットショップの品揃えは充実し。そんな中で四六時中PCの前に張り付いているITエンジニア、特に在宅プログラマにとって、低いLH比を維持する方が無理というものだ。来客との間では、必ずといっていいほど、メタボ検診とダイエットが話題になる。痩せすぎて困っているという人には、ついぞお目にかかったことがない。

私は、Microsoft社のサイトと同じくらい、医療情報サイトを見る。過去に医療や福祉の案件に関わったからでもあるし、個人的な理由からでもある。なにしろ成人病患者やNASH予備軍に囲まれているのだ。

ご存知の方も多いだろうが、NASH、非アルコール性脂肪性肝炎は、飲酒やウィルスや自己免疫疾患などの原因がないにもかかわらず、脂肪肝となった病態をいう。ひとことでいえば、下戸でも発症リスクのある肝臓の病気である。たしかに、料理に使った残りの酒(料理用ではない)を時折飲む筆者の数値は正常範囲内であるのに(GOT17、GPT12、γ-GTP15、LH比1.2)、一滴も飲まない人たちの方が総崩である。飲酒の習慣がないからといって安心できないのだ。

NASHを発症しないようにするために、とにかく痩せなさいと、主治医は言う。だが、ダイエットはなかなか難しい。取り組む当人だけでなく、サポートする側も。
筆者から見れば、ダイエット失敗の原因のひとつに、妙な「プラス思考(!)」があるように思われる。
ダイエットにいい食材がある、サプリがある、と見聞きすれば、現在摂取しているものの上に、バランスを考えることなくすぐさま追加する。プラス、プラス、プラス...!!

時折、近所のスーパーでは、特定の食品が棚から消える。きっと昨日TVの健康番組で取り上げられたのに違いない、あるいはネットで情報が流れたのに違いない、と諦め、献立を変更する。急に品薄になるにもかかわらず、短期間でブームが去るや在庫があふれて山積みだ。身体の中の余分なものを引くよりも、良いものを足すことが優先されているような気がしてならない

デザインならば、良いデザインとは、引き算をして、引くものがなくなった状態をいう。どうもイマイチだな、と感じて、色や書体や素材をどんどん追加すると、むしろバランスが崩れてしまうことになる(例外がないわけではないが)。
プログラムも、同じだ。バグがあったなら、エラー処理を追加するよりも、間違っているかもしれないコードを見直す方が先決であろう。

健康についても、まずは引き算、ではなかろうか。
引き算してみてダメなら、バランスを考えてプラスすればいいのではないか。

ところが、仕事でもそうだが、引き算の方が難しいときている。だから、足し算に流されがちになるのかもしれない。

血圧のように簡単に計ることができるものなら、自覚しやすく、治療に結びつけやすい。だが、肝臓の状態は自分では分からない。
餅は餅屋、循環器が専門のかかりつけ医によれば、NASHは、消化器内科の範疇だそうだ。

Comment(0)