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FileMaker

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なぜあのデータベースは医師たちの支持を得たのか

私も医療の現場にいくことや医療従事者の方とお話することが良くありますが、FileMakerが実際に医療現場でよく使われているのは事実です。

所が、海外に目を向けるとFileMakerが医療現場で使われているケースはほとんどきいたことがなく(実際に使われていることは多少あるかもしれないですが)、どうもこの現象は日本だけのようです。

原因は日本の電子カルテと呼ばれるシステムが医療業務支援を中心とするものであり、いわゆる診療支援に関する機能が欠落あるいは不足しているということを表していると思いますが、それだったらそういう機能を追加していけばよいように思いますが、この記事にも書かれている通り、そういう追加機能には多大な費用を請求されるという問題が慣例として続いているということがあるようです。

そこでお医者さん自らシステムを構築するという話になったときにITの素養のあるお医者さんはたくさんいらっしゃるとはいえ、DB設計を含めた本格的なアプリケーションを通常のITプロフェッショナルが使う道具立てで構築するのはやはり骨が折れるけれどもFileMakerだったらなんとかなりそう(実際なんとかなる)という所だと思います。

しかしFileMakerシステムの乱立が例えばそのシステムを作ったお医者さんが異動になったりでいなくなるとメインテナンスできなくなったりという問題は多々発生しているようで、規模が大きくなると様々な問題が発生してしまうという点では、根本的な難しさは残っているように思います。

ちなみにこの記事でも紹介されている広尾病院の山本先生とは何回か面識がありますが、この先生はすごいです。

小児科医という多忙を極める医療業務を通常こなしながら、病院システム全体を俯瞰する連携システムをFileMakerで構築されております。
これは通常のFileMakerのユースケースを完全に超えており、我々が我々のシステムを使うことによって実現できると常日頃喧伝しているシステムを既に自前で構築しています。

一体いつそんな時間があるのか? 寝る暇あるのか? 本当に不思議です。

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