Windowsのラピッドリリース
本日公開、Windows 8.1の“0.1”アップデートが意味すること
Windowsのようなシュリンクラップの代表ともいえるソフトウェアにもいよいよこういう流れが押し寄せてきたかという感じです。
従来シュリンクラップ型のソフトウェアは、定期的に機能強化したソフトをバージョンアップの形で提供することで顧客の基盤を繋ぎ止めるとともに定期的にライセンス収入を得てきました。
今回の方針転換は、そのビジネスモデルの大転換であって今後Windowsに限らず、マイクロソフト製のソフトウェア製品(主としてコンシューマ向け製品)に関してどういうビジネスモデルになるのか興味深い所です。
インターシステムズでも2007年から今回のマイクロソフトと同じような転換を行いましたが、私たちのターゲットは基本的にエンタープライズ向けなのでラピッドリリースに対する顧客からの要望が強かった(顕著だった)というのも一因だと思います。
実際ソフトウェア工学の観点からもバージョン間のビッグチェンジは、互換性の確保を含めて大きなソフトウェアになればなるほど大変になるので、リリース間の差をできるだけ少なくしてこまめにリリースしていくというのは理に適っています。
しかし顧客にどのリリースを採用するかの判断を自由に任せると飛び飛びのバージョンアップとなる可能性が高くなって、その間の変更がどうなったかの履歴管理が煩雑になります。
やはりGoogleのChromeのように有無を言わさず勝手にバージョンアップするのが本当は一番なのですが、よくわからないものはなるべく変えたくないという心理は根強いのでそこは相変わらず難しいところでしょう。
ただソフトウェアの実行環境がクラウドに移行するにつれ知らない間にバージョンアップするということが主流になるとは思います。