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100年デフレ

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100年に一度の不況とか、最近は、100年に一度のなんとかという表現を良く見ます。

これもそういう類のものかと思いましたが、本屋でこの本を見つけ、つい購入しました。

読んでみると、100年に一度どころか、現在は数百年に一度の歴史の断絶点に差し掛かっており、その結果として100年間のデフレ期間が続くだろうというのが、この本のタイトルです。

この本によると、過去3度の歴史の断絶点があり、それは、紀元前8000年前の新石器革命、次が16世紀の近代主権国家と資本主義の誕生で中世封建社会の危機を乗り越えた時、そして、ソビエト連邦が解体した1991年から市場経済が西側の16億から中国、インド、ロシアを含めた50億に非連続で増えたのが3度目という説です。

それで、今はまさに断絶点が発生しているのだから、20世紀に通用した総需要政策はまったく通用しないという点がみそです。

そして今後100年は、総需要政策で景気浮揚策を取っても、従来の意味でのインフレは発生せず、何らかのバブルが発生しては、はじけ、結果としてデフレが徐々に進行していくというのがこの本の予言です。

最近発生した住宅バブル、資源バブルをうまく説明しているように思いました。

それにしても、日本の経済政策は、あいかわらず総需要政策一辺倒で、この本の言っていることが本当なら全く逆行しているということになります。

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