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SOAとMDM(マスタデータ管理)の関係

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システムは、部分最適じゃだめ、全体最適を考えないと今後生きていけないということで、SOAが叫ばれて久しいですが、SOAの適用は、思いのほか進んでいないのではないでしょうか?

SOAの一番難しいところは、おそらくサービス単位の粒度をどうしたら良いかという点だと思います。

おそらく、いろいろなSOAプロジェクトは、これの最適解を得るために、試行錯誤を繰り返している状態ではないかと推察しています。

そんな中、SOAを実施する前に、MDMを整備してから、SOA化を行なうという考え方があることを知りました。

世の中のシステムは、大抵、部門のニーズに基づき機能別に発展していった経由がありますので、それらを連携させる時には、当然重複する共通データがあるのが自然です。

その共通データの調整のために、その連携に依存関係が発生してしまうというのが、ありがちな話と思います。

一方、SOAでサービス単位に分割する大きな理由は、分割統治が主目的で、その分割単位になるべく依存関係がない様にしたいということですので、共通データは、きれいに整理されていて、その個別の分割単位からは、独立(超越)しているほうが望ましいわけです。

こう考えると、非常に理にかなった考えと思えてきます。

が、最大の問題は、これを行なうためには、システム全体の完全なオーバーホールが必要となる点です。

全体にかかるコストとメリット(今後のシステムメンテナンスの削減、ビジネス上のメリット)を勘案して、行なうかどうかのディシジョンが必要で、こういう決定を行なえるのは当然トップマネージメント、CEOとかCIOの強いコミットメントが必要になってきます。

特にCIOと呼ばれる人の深い洞察力が不可欠に思います。

このレベルのCIOが果たして日本にどのくらいいらっしゃるのでしょうか?

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