2012年、ソーシャルリクルーティングが流行りそうな件について
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■「ソーシャルリクルーティング」米国企業の80%が採用活動にSNSを活用
ソーシャルリクルーティングとは、最近流行の『SNSを活用した採用手法』の事を指す。米国では企業の80.2%がSNSを採用活動に活用し、63.6%の企業がSNSを活用した人材採用に成功したことがあると回答している。日本よりも米国はやはり進んでいる。
※JOBVITE社による2011年春の米採用業務関係者600人以上に対しての調査結果)
■2011年は“ソー活”元年
メディアでも取り上げられるほど、ソーシャルメディアを活用した就職活動は日本でも広がりつつある。企業側の動きが遅いのとは対照的に、学生側の動きは早いというのが特長だ。2012年は、この「ソーシャルリクルーティング」が日本のビジネスシーンを賑わせるのではないかと考える。
■インフラとしてのFacebook普及 ~25-44歳の転職年齢層に普及広がる~
国内でのソーシャルリクルーティングが徐々に盛り上がってきているのは、Facebookを始めとしたSNSの認知度・利用数が急激に増加し、日本に広く普及し始めている事が要因の一つでもある。日本では「実名制SNSへの抵抗」があり、FacebookやLinked Inなどの実名制SNSの普及が遅かったが、現在ではFacebookのアクティブ会員数は500万人を超え、ユーザー層を見ると、従来のSNSとは異なり、20代に加えて、30代-40代の層にも広く受け入れられ、転職層のユーザーと一致している。※1 |
※1.socialbakers http://www.socialbakers.com/countries/detail/japan
■ソーシャルリクルーティングアプリが続々リリース
2011年1月の「Social Job Posting」リリースを筆頭に、今年は国内でソーシャルリクルーティング関連のアプリが複数リリースされている。「enTreeWork」、「Work for Us」、「JOBRING」など他にも続々とリリースされ会員数を徐々に伸ばしている。日本のソーシャルリクルーティングが発展する土台はすでに出来上がりつつあるといえるだろう。
■今後のソーシャルリクルーティングの動向
米国では企業の80.2%がSNSを採用活動に活用し、63.6%の企業がSNSを活用した人材採用に成功した、と前述した通り、米国のソーシャルリクルーティングは進化を続けている。大手の求人サイトや人材サービスがソーシャルメディアに進出し、より充実したサービスを提供するという動きが加速している。日本も同様の変遷をたどるかどうか、注目している。続いて、いくつか米国事例を紹介したい。
米国のトレンド:Facebookとアメリカ労働省との提携
2011年10月、米国労働省が高い失業率を改善するために、ソーシャルリクルーティングを活用するため、Facebookとの連携を発表した。 求職に興味をもっている8500万人の80%以上がFacebookを利用しており、就業者の2200万人以上が、直近の仕事をSNS経由で見つけたと言われる。そうした利用実績を背景に米国労働省もFacebookの活用を決めたようだ。 |
大手求人サイトのアプリ進出
Facebookのソーシャルネットワークを活用し、求職者と仕事をマッチングさせるFacebookアプリは日本でも増えてきているが、米国では膨大な求人データや履歴書データを持つ、大手の求人サイトや人材サービス企業が進出を始めている。
◆Beknown(Monster.com)世界最大の求人サイトのひとつである「Monster.com」が、Facebookアプリを2011年7月リリース。サイト内で人材募集、求人への応募が完結する。ユニークユーザー数は300万人に到達する勢いで成長をしている。 |
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◆BranchOut(CareerBuilder)Moster.comと双璧を成す米国最大級の求人サイトである「CareerBuilder」がBeknownに対抗し、同様の機能を持つFacebookアプリ「BranchOut」との提携を発表した。 |
ERPサービスの付加価値としてSAPが進出
2012年12月、採用支援プラットフォームサービス会社 Jobs2web が SucessFactorsに約90億円で買収されたことが発表された。Jobs2Webの買収とほぼ同時期に、SuccessFactors自身もドイツのSAPに約3000億円で買収されたことを発表。ERP大手の企業までもが、ソーシャルリクルーティングに興味を示している。ERPを提供するSAPは経営の基幹業務を抑えながら、人事領域の情報も統合的に管理する事が出来るようになれば企業の利便性は向上するからだ。
■人事採用領域のソーシャルシフトに注目
Googleを基盤とした、「検索=Search」から、FacebookなどのSNSサイトを基盤とした「ソーシャル=Social」へと米国は変化を始めている。私もいくつかアプリを利用し、可能性を感じるものもあったが、まだまだ使い勝手や求人コンテンツの充実に成長の余地があるように思えた。新興企業から大手企業まで入り混じっての戦いになる2012年の各社の動きから、目が離せない。
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