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学生や社会人教育の中で見えてくる、ふと気になったことをつづっていきます。

宇宙兄弟とリーダシップ~完璧でなくていい、愚者風で行こう  

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最近Facebookで宇宙兄弟×○○診断の結果をシェアしている方々を見かけます。

あなたは「宇宙兄弟」の漫画を読んだことがありますか?
あるいは映画を観ましたか?
ヒット作ですからご存じの方や、ファンの方も多いでしょう。

実は私はまだなんです。。。

わがチームビルディングの師匠である長尾彰さん(アキラ)が2018年に出版された"宇宙兄弟「完璧なリーダー」はもういらない"という本を思い出し、この夏読みました。

師匠の本を読んでなかった言い訳ではありますが、漫画「宇宙兄弟」を読んだことが無く、映画も見たことはない私にとって登場人物を知らないまま読むのは、よくわからないと思っていたからです。

さて重い腰をもちあげ、読み始めたのですが、漫画のストーリーや登場人物を知らなくても問題無く、一気に読めました。

この本は、リーダーの在り方だけでなく、チームの在り方、また一人の人間としての在り方について多くの学びがありました。

私は、リーダシップが取れる人とは、
人の先をいく、
正解をしっている、
誰よりも働く、
一人で決断する、というイメージを描いていました。

しかしそんなリーダー像とは反対に描かれたリーダーは「愚者」風であり、私のイメージを壊してくれました。

例えば、リーダーがチームの先頭に立てば、他のメンバーとの位置関係に差が出ます。
そこに甘んじて依存する人もでたり、マウンティングを取りに行く人も出で、競争が生まれます。
しかし、「ここが出番だな」というときに、強味を持ったものがリーダシップを発揮する共創型であれば、だれもが場面場面でリーダーであり、チームを作り上げながら目的へ向かってきます。

また意見の対立の場面では、反論するのではなくその視点をもった理由について理解し合うというものです。
自分が見ているものと、相手が見ているものの差があることに気がつかず、強引に白黒つけてしまうことは根本的な問題解決にならないからです。

そこでの私の気づきは、これらすべて自分とチームのメンバそれぞれが「違う」という視点にたっていることです。
われわれは、自分の考え方やモノの見方と、他人も同じ(に近い)と思いがちです。
でも、実際そこには違いがあり、そのあたりまえの違いに気がつかず、自分の感情を波立たせて「怒り」やその反射の行動に出てしまいます。

「違う」からこそ、「違い」を活かして力にする
「違う」から意見も違い、「違い」は対立ではなく、お互いの強みとして共創に活かす

さすがアキラ!(チームビルディングでは彼をアキラと呼びます)
そういえばセミナーでのアキラの立ち居振る舞いは「愚者風」であったと思い出しました。
決して「愚者」ではなく「愚者風」
いつも居心地の良い場をつくり、そこにいるメンバーに多くを考え、メンバー自らが気づき学ぶ場でした。
何よりもアキラが一番楽しんでいた場であったことも思い出されました。

リーダーに自信がない方も、自信がある方も
自分の完璧ではないありのままを受け入れ、愚者風のリーダーを目指してみませんか

もう一冊宇宙兄弟シリーズの本は、チームの在り方に焦点をあては「今いる仲間でうまくいく宇宙兄弟 チームの話」
こちらも引き続き読んでみます。

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