Linux Foundation発FinOpsが日本でも急拡大 85,000人参加の世界的コミュニティ
本当に久しぶりの投稿になりますが、今回は世界的に注目を集める Linux FoundationのFinOpsの動き について取り上げたいと思います。
以前、前職でも触れたクラウド関連の最新トピック「FinOps」。ご存じの方も増えてきたと思いますが、クラウドコストの最適化や運用効率化を目指すこの取り組みは、単なるコスト管理を超えて、いまやグローバルで急速に拡大しています。。
参考:https://www.cognizant.com/jp/ja/insights/blog/articles/finops-2024-10-cognizant
今年6月に開催された 「FinOps X Day Tokyo 2025」。基調講演(Keynote)を視聴して、日本国内でも確実にFinOpsの存在感が高まっていると実感しました。YouTubeに公開されている講演映像を見れば、その盛り上がりを肌で感じられると思います。
驚くべきはコミュニティの規模。世界全体では、参加者数が 85,000人超、公式トレーニング受講者が 62,000人、SME(専門家)だけでも 56,000人 に達しています。さらに参加企業は 175社 にのぼり、その中にはFortune 100企業のうち実に 94社 がFinOpsを導入。もはや「クラウドコスト管理=FinOps」といっても過言ではなく、Linux FoundationのFinOpsプログラムが国際的なデファクトスタンダードになりつつあるといっても良いでしょう。
さらに注目すべきはその「影響力」です。当初は「クラウド利用料をいかに節約するか」というユーザー主導の動きだったため、AWSやGoogle、Microsoft Azureといったクラウドベンダーにとっては一見"やりにくい"テーマだったはずです。しかし今では、これらの大手クラウド事業者自身も積極的に参画し、ユーザーが複数のサービスを横断的に管理・可視化できるよう支援しています。これは従来では考えられなかった大きな変化といえるでしょう。
また、議論の対象はIaaSにとどまりません。SaaSやオンプレミスのサーバー、さらにはAIサービスにまで領域を拡大し、今後のクラウド戦略における重要テーマとして認知が広がっています。こうした取り組みが進むことで、日本国内でもワーキンググループ(WG)が立ち上がりつつあり、日本企業やユーザーがより気軽にコミュニティに参画できる環境が整ってきました。
私自身も早速コミュニティに登録し、日本でのミートアップに参加してみようと思っています。もしご興味がある方は、以下のリンクからぜひチェックしてみてください。
https://www.finops.org/join/