【読んでみた】なるほど、誠実な下心かぁ。『ソーシャルメディアを使っていきなり成功した人の4つの習慣』
ソーシャルおじさん徳本さん(ご本業は広告代理店)が、全国をフェイスブック関連のセミナーで飛び回っているノブ横地さん(ご本業はウェブ制作会社)と書かれた新刊です。
ノブさんの、「奇跡のセミナーの中身を大公開!!」と帯にあります。わたくしまだ受講したことがないので、期待も膨らみますね。
最近、いろんな言葉に敏感になっている自分がいまして、「成功?そもそも成功って何よ。」というややこしいおっさんになりつつもあるのですが、正直それも野暮ったいので、こういったタイトルも出版社さんの事情!と割りきって読み進みます。(笑)
骨太のこだわりは必要ですが、細かなことへの執着はダメですね。いい意味で大雑把な人間になりたいと思います。(・∀・)
さて、本の内容=セミナーの中身ですが、初心者さん~中級者さん向けではありますが、フェイスブックなどの細かな使い方に関しては載っておりませんで、利用する上でのマインドや、立ち回り方についての指南書といった感じです。
いつものように、気になるフレーズを引用してみます。
もし、自分でできないのであれば、「ほかの誰かに情報発信をしてもらえばいい」のでは?(中略)キーワードは「誠実な下心」です。具体的に言えば「あなたが伝えてほしいことを読者(お客さん)に伝えてもらう仕組み」を自分自身で持つことです。(中略)「下心」だけだと響きが悪いのですが、基になっているのは、あくまでも人の役に立つ情報を広めたいがための「真心」。だからこそお客さんも仲間意識を持って情報をシェアしてくれるのです。
なるほど。ノブさんは年間200回のセミナー、広告を打ったことがないそうです。受講者さんを巻き込んで自然に投稿してもらう中で、「ノブさんのセミナーは楽しい」という情報が多くの方に伝わって行くのですね。
これはわたくしも実体験が多くあります。例えば何かイベントをしたかったら、その企画段階から投稿をしていく、もしくは気の合う仲間といっしょにやることで、自然と情報は伝わっていきます。最近は文具のイベントが多いですが、広告料は全く使ったことがありません。(あ、わたくしの場合その代わりに収益もないですけどね。あくまでファンサービスですので、そこからは「利益」が発生しないような料金設定などをしています。)
そして参加者さんがイベントの途中、もしくは帰ってから、その様子を投稿してくださることが、次への何よりの宣伝となるのです。非常に共感しますです。
応援される時に必要なのは(中略)、商品と自分の思いをかけ合わせたストーリーなのです。(中略)応援したくなるポイントがどこにあるのかをしっかり実感することで情報発信に活かしていくことができれば、自分を応援してもらえる投稿のポイントもおのずと見つかります。
うーん、実際に自分の仕事関係の投稿をシェア、RTしてもらうのって、非常に難しいですよね。これこそ、何らか当事者でないと「わざわざシェアする理由がない」ですから。
このあたり、商品でなくストーリーを聞いてもらうというのはやはり効果的だと思います。難しいけど。(笑)
ですから、、、
ソーシャルメディアでは、告知の前に、普段のやりとりで培われた濃い関係性が大切なのです。そして、そのつながりの延長線上で自分の仕事に対する考え方や工夫、こだわりを噛み砕いて伝えることが「本当に伝えるべきことを言う」たったひとつの方法なのです。
ということですよね。非常にコツコツとした、地味な世界です。(そういう意味では、「いきなり成功」というのはありえないのかもしれませんねw。)
でもわたくしなんかは、こうした普段の何気ないコメントなどのやりとりが楽しくて仕方ない。対面してない友人と、どこにいてもお話ができる(しかも複数同時にとか)って、あらためて考えるとすごいことじゃありません?
ですから、フェイスブック上で、より自分が相手のニュースフィードに表示されやすいように、コピペやロボットで「おはようございます。今日も素晴らしい一日を!」とか挨拶して回っている限り、濃い関係性などできないし、当然シェアもされない。(もし、「挨拶仲間どうしで非常に仲良くなった!」という方がおられたら、それこそ「下心だけのお付き合い」だと思うのですが嫌味でしょうかw)
むしろ「何だこの人」と思われていること、気付いて欲しい方が少なからずいらっしゃるんですが、そういう方はこのブログ記事も読まずに「いいね!」してくれるので伝わらないしー!(笑)
もうひとつ、ブログに情報をためておいたほうがいい理由があります。(中略)ソーシャルメディアははやりすたりがある、ということです。(中略)せっかく書いた、自分のビジネスを繁盛させるための「本当に伝えるべきこと」の蓄積が、プラットフォームが変わるたびに消えてしまうのであれば、こんなにもったいないことはありません。
これも全く同感です。 まじめに書いたブログ記事は、それを必要としてくれているネット上の知らない誰かが、きっと見てくれています。
もちろん、検索エンジンにフレンドリーな書き方やHTMLのソースなどの「コツ」はありますが、とにかく書き続けて自分の「陣地」を広げていくことに勝るものはありません。
わたくしも毎回、「まだ見ぬ未来の友人へ」という気持ちで、ブログを書いています。
さて、そんな本書ですが、最後の章ではソーシャル活用の事例がたくさん紹介されています。 それも、誰もが知る大企業はひとつもなく、どちらかと言うと知らない人がほとんどの小さなお店ばかりというのが好感が持てます。
売り上げの1/3がフェイスブックユーザーになってしまった甘味処さん、社内コミュニケーションが強化され、離職率が大幅にダウンした焼肉屋さんなど、われわれのような小さな会社、お店が親近感を持てる事例が14も。
こういう事例って、異業種の方が何やってるか見るのが楽しいですね。同業の事例よりもよっぽど刺激的で、ヒントになります。
そうそう、先ほどイベントのお誘いが届いたのですが、この本の著者である徳本さん、ノブさんはもちろん、この事例に登場するお三方(尾道さくら茶屋さん、たまな食堂さん、ケンズカフェ東京さん)をお招きしてのトークライブが、11/8(金)に八重洲ブックセンターで開催されます。
主催は「泣かせるネット書店」でお馴染みのe-honさんです。わたくしもお邪魔したいなと思っております。
ご興味ありましたら、ぜひごいっしょしましょう。m(_ _)m
>>詳細はフェイスブックイベントページで
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(本のカバー裏を見て)お、ノブさんってまだお会いしたことないのですが、同い年なんだー。(1971年生まれ)これはますますお会いできるの楽しみになってきました!
↑↑↑人への興味って、結局こんなところだったりする。( ´ ▽ ` )ノ