オルタナティブ・ブログ > そろそろ脳内ビジネスの話をしようか >

「脳内ビジネス」の話はまたにします!

リモートでできない仕事なんてなかった(2/2)

»

前回からの続き)

■過去、開発業界に訪れた3つの変革

パワーローンチで活動したこの2カ月、いろいろ考えるところがありました。

前世紀末、私がフリーランスのプログラマーを始めたとき、開発業界は完全なるゼネコンスタイルで、それがゆえにユーザー企業は人月150万200万とかの高い費用を払い、中抜きを重ねられ、末端の開発会社は人月60万とかでやっていました。

そこに20代のへっぽこプログラマーの私が出て行ってユーザー企業に「人月25万でやりまっせ」と持ちかけました。

人月25万は当時でも安い方ですが、開発仕事には待ち時間というのがあります。それをうまく組み合わせれば複数の仕事を2~3個同時並行できます。そうすればまあ普通に50万円くらいは稼げると踏んでまして、実際そうなりました。

お客さんは当然喜びます。

そして私のようなビジネスモデル(と呼べるほどのものではないですけど)は当然のことながら他のみなさんもやってまして、業界内は価格破壊が起き、混沌としました。

それが今思えば開発業界の大きな変革時期だったと思います。


5年くらい前も小さな変革が起きました。業務請負と人材派遣の中間的な「現場に常駐しない準委任契約」というのを行う会社が増えてきました。これはプラムザでも「国内ラボ開発」としてやっていますが、今も非常にウケがいいですね。

これについてはそれほど大きなものではないですが、変革といえば変革です。やってる開発会社はWIN-WINの関係を長く作れている可能性が高いでしょう。

そして今、大きな波が来ているのがリモートワークによる変革です。

はぁ?何年前の話だよ?政府が働き方改革を謳ってる時代だよ?IT業界にいて、安倍ちゃんより遅れてるの?

と思われるかもしれません。

いやはい、確かにこの議論自体は古くからあります。

しかし、先にも言ったように、今の時代は「リモートワークを許そう」というような次元の話ではないと感じてます。

去年の秋、フリーランスエンジニアを組織しようと考え、私も若い駆け出しエンジニアの中に紛れてプログラムを勉強してみましたが、最近の若い人たちは発想が違いますね。

根本にはまず「組織に囚われない生き方をしたい」というのがあり、そのために「技術を身につけたい」というのが乗っかってます。

まぁそこまでは一昔前にもあったのですが、前はその先のアクションが「そのために教育制度の整った会社に入りたい」であったところが、ここのところは「勉強は自分でやる」となっていて、「勉強会で知識をアップデートし、知り合いを増やし、もくもく会でデモアプリ作り、面白い(or やりたい or 許容できる)仕事に就きたい!」という感じにつながっています。

これは本人たち的にはちょっとした思考の変化かもしれませんが、実は開発会社的には大きなインパクトを受けます。

 

 

■教えられる開発会社も苦しむ新しい時代

こういう動きが主流になると、我々がこれまでやってきたような「未経験者でも筋のよさそうな若者を採用して、はじめは数百万の教育コストがかかるけど、2年後、3年後から取り返す。」というモデルが通用しなくなります。

この状況の変化はこの数年感じていましたが、最近、本当にひしひしと感じます。

もちろん「自分で勉強する」って言ったってなかなかできるものではないですよ。

私もprogateやドットインストールで勉強をしてみましたが、一通りのアプリを作ろうと思ったら、vagrantなど使って開発環境を作るところから始まり、html、css、php、JavaScript、MySQL、SQL文、ssh、、、と勉強してそのあと各種フレームワークやgit、業界常識の勉強をしなくてはならないです。

昔みたいにhtmlで静的ページを作って、そこにアクセスカウンター入れたり、「ようこそ」の文字を右から左に流してみたり、文字の色をランダムで変えたりというところから緩やかにスタートすることはできません。

「組織に依存しないためには技術力だ」という発想から入った人のうち9割が挫折すると思いますね。やること多すぎです。プロとして仕事を受けるレベルまで勉強しようと思ったら、税理士試験以上に難しいんじゃないですかね。

しかし、その中に1割か、0.5割かという程度、水を得た魚のように自由に泳ぎ始める人たちがいます。

その人たちは、会社に属さず、ジョブに属する生き方をし、我々開発会社の人間とジョブ単位でタッグを組んでは、終わったら別れるということを繰り返すのでしょう。

別れ際にも感謝の言葉を忘れないようにし、またいつか呼んでもらえるように心証をよくしておく。会社の方もその人が得意な仕事が発生したときには優先的に来てもらいたいので、高報酬を用意し、普段から敬意をもって接する。

そういう時代になってきている気がします。前からあった生き方ではありますが、本当にそういう若いエンジニアが多く、それを認める時代になっているというか、認めない理由って逆に何?的な土壌が出来上がってきた気がします。

もっと言えばリモートの方がいい仕事ができる人を集められる、というところまで来てます。中心に座る人間次第でしょうけど。

それは、エンジニア、開発会社、お客様、みなにとって甘えの許されない厳しい世界ではありますが、プロフェッショナリズムに富み、合理的で、効率的で、自由で、なによりとても気持ちのよい時代だと感じています。

Comment(0)

コメント

コメントを投稿する