リモートでできない仕事なんてなかった(1/2)
はじめまして。パワーローンチ株式会社の島田です。
最近、このパワロン名義でフリーランスの方たちを組織して、開発リソースをチームとして提供するサービスを行っています。
ただの「紹介派遣」とか「中抜き」ではなく、「PM、SE、PG、デザイナー、テスター、インフラエンジニアなどを組織してプロジェクトを成功に導く」というところがウリです。なにかご相談があればよろしくお願いします。あと、メンバーにジョインされたい方もぜひご連絡ください。
パワーローンチ株式会社(http://power-launch.com/)
コーポレートサイトは手抜きでしょぼいですが、私は老舗です。しょぼいサイトでやっていけているところが、信頼おけると思いませんか?
■リモートでできない仕事なんてなかった
まあコーポレートサイトは近日中にちゃんと作るとしまして、去年の秋ごろからこの活動をしていて、気づいてしまったことがあります。
それが掲題の件。
「リモートでできない仕事なんてなかった!」
です。
いや、あるよ?
あります。書類の帳合とか、会議机を拭くとか、リモートじゃ無理です。
でもですね。
私が「こういうことはできないだろう」と思っていた多くのことが普通にリモートでできることがわかったのです。
そして「できない」と信じ込んでそれを埋めるために取っていた対策が、結構大きなコストになっていて、かつ社員のストレスになっていたんだろうなと感じるに至りました。
これが結構な衝撃でしたね。
一つ言っておきますが、うち(プラムザ)もリモートワークは認めていて、やってますよ。
しかしその「認める」という言葉からもわかるように、なんだか「社員がリモートでやりたい」と嘆願し、それを会社が上から条件付きで「認める」とかそういう関係の話ではないのです。
どうもエンジニアの人が「これ普通に家でできるじゃん。なんで認められないんだよー。」というとき、それが自分のメリットのみに向いていることが多く、そういうのを聞くとおっさん経営者的には「お前はどこ向いて仕事してるんだ?」と思ってしまうわけです。
そうではなくて、私が話しているのはもっとプロフェッショナルな厳しい世界の話です。「リモートでやるエンジニアは厳しいよ、でもこれからの開発業界はそんな感じで回っていくよ」という話です。
■微妙なニュアンスもリモートで伝わるじゃないか
話を元に戻します。
私が「こういう泥臭いところはリモートではできないだろう」と思っていたことはいくつかあります。
たとえば、テスト。
テストがリモートでできるのはわかりますが、それはテストすべき項目がきっちり決まっていて、「はい今から1週間、結合テストフェーズです。このテスト仕様書を使ってAさんはこの部分、Bさんはこの部分をお願いします。わかりましたか?ではスタート!!」みたいな感じであれば、それはシステムにさえアクセスできればどこでだってできるでしょう。
しかし、そんな精緻なテスト仕様書は作っている暇はありません(それがスピード感溢れる開発というものです!ドヤア)。
といってもお金にかかわる部分での不具合や、信頼を損なうようなしょぼい不具合を出してはいけませんので、テストは傾斜をつけていい感じにしっかりやらないといけません。「この部分は後から機能を追加するかもしれないので、今テストしても無駄になるかも」「この部分はお客さんがこだわってるところだから見た目まできっちり完成させておきたい」みたいな場所もあったりするので、難しいです。
そんな微妙なニュアンスを伝える場合、それはやはり同じ屋根の下で仕事をしていないと空気感は伝わらないんじゃないかと思っていました。
一緒に会議室に入り、ホワイトボードを前に、身振り手振りを交えながら説明してやっとわかってもらえるんじゃないか?そんな風に思っていました。
しかし先日、普通にリモートで伝わりました。
突然アサインした大阪のフリーランスの女性と16時半からweb会議をして、もろもろ状況を説明して18時から開始してもらい、20時過ぎに終わりました。
仕事は完璧。こちらが言ってないことも「ここ不具合かどうか微妙ですが念のため書いておきました」と指摘してくれました。終わったら「念のため今日は深夜までSlackを立ち上げっぱなしにしておきますね」という一言付き。「いや、もう大丈夫です!ありがとうござました!」と言いましたが。。(数千円の仕事でここまでやっていただくの、本当にすごい)
比較はしたくないですが、夕方に突然降ってわいた仕事を、ここまで能動的かつサービス精神をもって対応できる社員がいるでしょうか?
私がサラリーマン時代だったら超絶嫌な顔をしたと思います。
だってそれに応えても給料はほとんど変わらず、受け入れたことで常態化するのは目に見えているんですから。上司や周囲のメンバーに対して悪いアナウンスメント効果を与えてしまうでしょう。
そう。なのでそれが当然であり、合理的な態度です。
私は思いました。
このような仕事を行ってもらうことを給料制の正社員に期待するのはなんともお門違いだと。
逆に正社員エンジニアも「こんな仕事は自分の仕事じゃない」と言い出すことでしょう。
実際は、雇用契約時に明確なジョブディスクリプションがないので、どこからどこまでが自分の仕事なのかがはっきりしないのがそもそもの問題なんでしょうけど、そういう日本的な「まぁまぁ、俺たちは家族じゃん。協力し合おうよ。」的な発想が、もはや通用しなくなってきている気がします。
(次回に続く)
業務システムの受託開発25年の実績「株式会社plumsa」