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なぜうちの社長はシステムが嫌いなのか?(2/2)

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中小企業のシステム担当者は孤立しがち

前回は、中小企業の社長がシステム嫌いになりがちな理由をお話ししました。

さて、それでは今回は、そのような会社で、システム担当者に任命された方はどのように振る舞うべきなのかをお話しします。

社長がシステム嫌いと言っても、今の時代ですから、必ずと言っていいほど、社内のIT関係を任されている「一人情シス(またはその候補)」のような若い方がいらっしゃいます。

以下、あなたがそのような立場だという前提でお話ししますと、あなたのもとには、

「○○さん、なんだかネットが重たいんですけど?」

「○○君、今ソ●ット光の営業が来てて料金安くなるっていうんだけど会ってもらえないかなー」

「○○、なんか画面に『ファイルを暗号化したからお金を払え』って出るんだよね...」

など、ITに関係すると思われる様々な相談が舞い込んできます。

もちろんあなたはIT以外の仕事も抱えていたりしますので、大変な忙しさになってしまい、だんだんハリネズミのような防御姿勢を取ってしまったりしますね。

「は?それ今やる必要あります!?」

「もう少し自分でも勉強して下さいよ!!」

みたいな。

そして社内の皆さんは、「なんか○○君、最近怖ーい」と腫れ物に触るような雰囲気になり、社長からは「だからパソコンオタクは使いにくいんだよなぁ」などと言われ、、、一生懸命頑張ってるのに「なんだこれ」という感じになります。

さて、そうならないためにはどうしたらよいのでしょうか?

■情報を資料化せよ

まず第一は、自分に相談してこなくても自分で対応できるように情報をまとめておくことです。

  • ルーターが重くなったときどうしたらよいのか?
  • インターネットプロバイダーの連絡先はどこか?契約はどうなっているのか。
  • サーバーに繋がらなくなったとき、疑うべき箇所と調査手順。

などなど。

そしてその資料を会社の共有フォルダなどにおいて誰でもアクセスできるようにしておきます。

そのとき、自分だけがわかればいいのではなく、社長にもわかるレベルで書いておくことが大事です。

これで、かなりシステム担当者としての荷が軽くなります。


■包み隠さずオープンにせよ

とかくシステム担当になってしまうと、忙しさからついつい「情報の偏在(自分の方が相手より多くの情報を持っていること)を利用したウソ」をついてしまいがちですが、それはもっともやってはいけないことです。

何か人から相談されて、本当はできそうな気もするのですが、ついつい

「そういうことはできないんですよ」

などと言ってしまうと、いつかその場しのぎのウソがばれたとき、信頼が大きく揺らいでしまいます。

一度信頼を失ってしまうと、たとえば会社のためを思った進言も「本当はお前が面倒くさいだけだろう?」などと疑われてしまって、社内でどんどん孤立してしまいます。ITに関わる話にも関わらず「あいつに相談すると自分に都合のいいようにウソ言うので言わないでやっちゃおう」みたいなことになってしまったり。

知らないことは正直に「知らない」でいいのですが、はっきり「できない」と言ってしまった後、実はできることがわかったときの破壊力は大きいです。


■何が何でも孤立化を避けよ

社長からシステム担当者に任命されたりすると、「よし、これからは大手を振るって社内で勉強ができるぞ!」みたいに思われるかも知れませんが、自分を特別職のように考えて他の方達と距離を置いてしまうといずれ窮地に追いやられてしまうでしょう。それはITの知識が増えれば増えるほど、社長や仲間と考えることが変わってくるからです。

情報をわかりやすく資料化し、オープンにし、上からも下からも信頼を獲得し、周りのみんなを巻き込んでいく。

そうしないと、あなたはどんどん社内で孤立し、いずれ「辞めさせたいけど辞めさせられない社内の厄介者」の地位に追いやられてしまいます。精神的に相当タフな人以外「その地位でいい」とは思わないでしょう。


■セミナーに参加してショートカット

しかし、やるべき方向性は分かっても、それを独自で進めていくのは難しいものです。たとえば社内のネットワークがどうなっているのかを資料化しようとしても、インターネットで見つけるフォーマットはどれも本格的すぎて自分で書けそうにありません。なにより、社長が見て意味を理解できるとは思えません。

そういうフォーマットは、あくまでプロがプロ向けに書くものであって、プロでない人が見て分かることを目的に書いていないからです。

中小企業のシステム担当者であれば、大事なのはIPアドレスよりも、LAN上に何台の端末があり、どれが有線でどれが無線なのか、無線は何台までつながるようになっているのか、などの情報です。資料はメンテナンス性も重要で、端末に増減があったとき簡単に直せることも重要ですね。だから「メンテできないほど膨大で精緻な資料を作ってはいけない」というのも資料をまとめる上では大事な視点です。


最適解は会社の規模やポリシーによって変わってくるので「これが正解」というものではないですが、もし「だいたいこんな感じで行けるはず」レベルのショートカットをお求めであれば、弊社主催のセミナーに参加いただくのもいいかも知れません。

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