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下請けなんて儲からなくて当然 -本当にそうなのか?

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一般的には、「下請け仕事」というのは儲からないと言われています。
「下請法」というのがあるのをご存知でしょうか?
正式名称を「下請代金支払遅延等防止法」といいまして、「親会社はアコギな下請けイジメをするな」という内容のものです。
詳しく知りたい方はこちらに詳しくまとまっているようです。
これなんかは、下請け会社は親会社(親事業者)からイジメられる前提で守っていただいてまして、なんというか、売上比率的に半分くらい下請け仕事をしている弊社としては、微妙な気持ちになります。
「下請けなんて儲からなくて当然。それは、販売という難行苦行から逃げているからだ。」
とおっしゃられる経営の神様クラスの方がいるようです。
確かにこれは一面で正しいと思います。
とっつきやすい仕事ばかりやって、大変なことから逃げていれば、市場で価値が出ないのは当然です。
たとえば今親会社にどっぷり依存して仕事をもらっていて、ただどうしても単価が安い、と。
そこで「ここは新しい商品を開発しよう!」などと思いついて、三日三晩の徹夜をして、ついに完成させ、その親会社に持っていく。
こんなのは
「あー、そうね。まあなんかの折にお客さんに話してみるわ。」
で終わってしまいます。
これは確かに「販売」から逃げて「やりやすいことだけやってみた」に過ぎなくて、何の効果も出ないと思います。
そこまでは同意なのですが、ただ、「販売をやらなきゃダメ」かというとそんなこともないのではないでしょうか。
他の外注先がみんな逃げている「泥臭くて面倒な仕事」「初期投資がかさむ仕事」「原材料の調達が大変だったりリスクを伴う仕事」を選んで飛び込んでいけば、そこには大きな価値が生まれると思うのです。
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ちょっと話は変わりますが、IT業界にいると、経営者はどうしても社員の若いエンジニアに頭が上がらないところがあります。
それは、彼らの方が最新の技術やトレンドについてよく知っているところがあるからです。
ただ別に彼らはただなんとなくその地位を得ているわけではありません。日々の業務の中であったり家に帰ってからであったり、常に勉強しているのです。仕事で一回こっきりやって、給与をもらってあとは忘れてしまうようなエンジニアには価値がありません。
努力して蓄積している部分に大きな価値があって、それで「へへぇー」と頭が下がるのです。(まあ、仕事は技術的な知識やノウハウだけではないので、持ちつ持たれつではあるのですが。)
それと同じことが企業間でも起きます。
小さな下請け開発会社の方が大きな開発会社やシステムインテグレーターよりもよく知っていることがあります。実際に手を動かさなければわからないノウハウがたくさんあります。
だからこの業界においては、苦難苦行を乗り越えて力を蓄えていさえすれば「下請け」だからといって虐げられるということはまずありません。
その証拠に、うちは、エンドユーザー相手の元請け仕事と二次請け三次請けの下請け仕事で、見積もり金額を変えていません。
もちろん、下請け仕事の方が、要件定義や基本設計が済んでいることもあって、そういう時には「楽なので」見積もりを下げることはあります。売掛の回収リスクが少なくなるようなら、それも減額の対象にはなります。
何かをやらなくてよくなったりリスクが減ったりすれば、金額は下げますが、いずれにしても利益率的にはほぼ同じ。特に下請け仕事だから儲からないなーとか、早く抜け出したいなーとか思ったことがないです。
いや、つまり何が言いたいかというと、ある特定の業務をやらなければ苦難苦行から逃げているということにはならないし、逆に頑張っているようでいて実は逃げているようなことをしても何の効果もないということです。
注目すべきは自分のいる形式的な立ち位置ではなく、実質的立ち位置です。
これは企業でも個人でも同じと思います。

 

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