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フラッシュマーケティングやソーシャルコマースに関して現場目線でグダります。

今更聞けないグルーポン系ビジネス-グルーポンとは?-

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日本では今、このグルーポン系ビジネスをするサイトが乱立している。
2010年12月5日時点で約168サイトもある。ちなみに今年の4月後半から日本でこのビジネスがスタートしている。
たった8ヶ月間で、この乱立ぶりである。

■そもそもグルーポンとは何だろうか??
「グループ」+「クーポン」を組み合わせて作られた言葉である。

飲食やエステなどのチケットが50~90%オフで購入できるが、
条件があり、ある一定期間に一定人数以上の購入者が現れないとチケットが販売されない。

まさに三方よしの近江商法である。それぞれ見ていくと、

・ユーザー
「え!?50%割引!?」⇒「よし、買うぞ!」⇒「販売枚数に達するように宣伝するぞ!」
「事前決済だけど、購入者が一定人数集まらなくてチケットが発行されない場合は、お金は支払わなくてもいいからリスクがないぞ」

・広告を出している企業(店舗)
「クチコミで人が増やせるし、消費者は既にお金を払っているので確実に集客が見込めるぞ!」
「しかも成果報酬だからリスクなくお願いできるぞ!」
「まとまったお金が入るぞ」

・グルーポン系サイト運営
「質の良い商品だと規定達成して儲かるな」⇒「商品は厳選した方がお得!」

私は、このグルーポンビジネスを構成する3つの要素は

「1.共同購入」+「2.フラッシュマーケティング」+「3.ソーシャルメディア」

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だと考えている。

1.共同購入

たくさんの人でまとめて買うことで、原価を抑えることができる。
飲食やエステでもそれができるのか?という問いに関しては装置産業的の発想を持つといいだろう。
お客さんがいてもいなくても、家賃や電気代、人件費などの一定の固定費は発生する。
それを遊休資産と捉えると、お客さんが多く来店すれば、これらの固定費は分散され、原価を抑えることができる、と言ったロジックだ。

2.フラッシュマーケティング
フラッシュマーケティングとは、時間軸を取り入れたマーケティング手法で、短時間で販売するというもの。
グルーポン系ビジネスは"1日1エリア1商品"を基本としている。
サイトに訪れた消費者は、時限的インセンティブ商品に対して衝動買いが起きるという仕掛けとなっている。
グルーポン系ビジネスのインセンティブは50%オフという、大きな割引である。

3.ソーシャルメディア
Twitterfacebook、mixiなど、ユーザー同士でコミュニケーションの取れるツールとの相性がよい。
消費者がグルーポン系サイトでチケットを購入した際、販売条件である販売チケットが一定枚数に購入者が達していなかった場合、これを達成するために、このソーシャルメディアを利用して、自分のコミュニティやフォロワーにクチコミして広げるわけである。

この1と2は昔から日本にあった概念で特に新しいことはない。
新しいのは3のソーシャルメディアである。(特にfacebookの普及による功績)
このソーシャルメディアを活用したクチコミのバズ効果が加わり、このビジネスを成り立たせている。

私個人の見解としては、リーマンショックによる世界的金融危機による不況だからこそ、大きな値引きをしているグルーポン系ビジネスが流行ったとも考えている。

さて、このグルーポン系ビジネス、始まりはアメリカのグルーポンである。http://www.groupon.com/

もはや、アメリカでは知らない人がいないというほどの活況ぶり。

というのも、2008年からの1年半で年商300億円、利益が40億円という
あのYouTubeも超えるスピードで急成長を遂げている。
http://blogs.itmedia.co.jp/saito/2010/05/groupon-fab9.html

いまや、ヨーロッパや中国、世界中の至る所でこのビジネスが流行っている。


さて、次は『日本のグルーポン系サイト』に関して説明する。

お問い合わせはこちらへ。
shibatsuji@sharecoto.co.jp

Groupon

 

 

 

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