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IT業界を四半世紀見てきたジャーナリストのこだわりコラム

アイティセレクト6月号のインタビュー記事で印象に残った言葉

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せっかくブログを立ち上げたのに、前回から1カ月も経ってしまいました。これからはもう少し肩の力を抜いて更新に努めたいと思います。心機一転!
 今回は4月28日発売の『アイティセレクト6月号』に掲載した3本のインタビュー記事から、聞き手として印象に残ったコメントや感想を、本誌発売に先駆けてご紹介しましょう。

 まずは「時の人・特別インタビュー」にご登場いただいたライブドアの平松庚三社長。4月4日取材時点での心境や、あらためて世間を騒がせた事件をどう捉えているか、ライブドアへの思い、USENとの業務提携などについて、本音に迫りました。
 事件の原因について、平松さんはこう語っていました。
 「上場企業として、またその規模の大きさからしても、ライブドアの社会的責任は非常に重いものがあります。ところがこれまでのライブドアの経営は、会社を大きくしようと急いだばかりに株価およびその時価総額をテコに使った。株主価値を高めようとすること自体は間違っていないが、まだ規模の小さかった頃のベンチャー感覚のままで突っ走ってしまった。その揚げ句、社会のライブドアに対する認識と、ライブドアの社会に対する認識が大きく乖離してしまったのが、今回の事件の根本的な原因だと捉えています」
 このコメントから、私はこのインタビューのタイトルを「ベンチャー感覚が社会の認識と大きく乖離した」としました。
 加えて印象的だったのは、平松さんのアグレッシブぶりを象徴したコメントでした。
 「最近、大変だけどその大変さをエンジョイしている自分に気がついたんです。僕と同じ団塊の世代の人たちが、定年を迎えてこれからどうしようかと頭を悩ませている時に、こんなエキサイティングなチャレンジに遭遇できたのは自分にとってすごくラッキーなことだと思っています」
 「なぜエンジョイしているかというと、同士である社員や宇野さん(USEN社長)をはじめ、仕事でご一緒している皆さんから、日々学んでいるからです。そうではなく、今の仕事が自分のこれまでの知識と経験を切り売りしているだけのものなら、おそらく半年で在庫切れになることでしょう。日々新しい刺激があり勉強できる、これが楽しいんです。僕も将来、ぜひアントレプレナーにチャレンジしたい。まだまだこれから。だってまだ60歳、青二才ですから」
 平松さんとは初めてお会いしてから10年余りになりますが、あらためてそのタフネスぶりには感銘しました。

 次に「編集長インタビュー」にご登場いただいたサン・マイクロシステムズの末次朝彦社長。4月1日付でトップに就いた末次さんにいち早くインタビューの時間をいただきました。印象深かったのは次のコメントです。
 「いま自分自身で心がけたいと思っているのは、できるだけ自分の言葉で話すようにしようと。とかく外資系企業のトップは親会社の意向に沿ったメッセージしか発しないと見られがちですが、発想は逆。むしろ株主は親会社だけなわけですから、その意向を踏まえたうえで日本法人のトップとしてもっと積極的な発言ができると、私は思っています」
 とくに末次さんと同じ外資系企業の経営者の方々なら、このコメントの重さがおわかりになることでしょう。サンは米国本社でもこのほどトップ交代があり、大きな転換期を迎えています。末次さんの決意は相当なものだと感じました。

 もう1本の「編集長インタビュー」にご登場いただいたSAPジャパンのロバート・エンスリン社長。昨年8月の就任以来、アグレッシブなビジネスを推進しています。印象深かったのは次のコメントです。
 「ITというのは一企業にとどまらず、一国の生産性をも大いに向上させるパワーを持つ、と私は確信しています」
 前フリの言葉を紹介していないので唐突に思われるかもしれませんが、私はこのコメントにエンスリンさんのITに対する確固たる価値観を感じました。

 ここでご紹介した各氏のコメントは、ほんのちょっとです。このほかにも6月号ではホットな情報をアイティセレクトなりの切り口で取り上げています。
 以上、私なりの最新号PRにて失礼しました。

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