BtoB企業のソーシャル・メディア活用は、ストーリー・テリングが重要 ー 日本GEさんの事例
昨日は、宣伝会議主催のインターネットフォーラム2013に行って勉強してきました。ソーシャル・メディア関連のセミナーにいくつか参加してきましたが、とりわけ楽しみにしていたのが、日本GE株式会社の清水智美さんによる講演でした。BtoB企業のソーシャル・メディアを活用したブランディングがテーマでまさに私が日々取り組んでいる内容です。
GEことGeneral Electric社と言えば、あのトーマス・エジソンが創立した会社として、また近年でもジャック・ウェルチ氏の経営手腕で特にビジネス・パーソンには超有名ですよね。私は、子供の頃、伊東四郎とピンクレディーがゲームに勝つと超豪華賞品がもらえるテレビ番組「ザ・チャンス」というのを観ていたのですが、後年アメリカに行った際にそのオリジナル番組を観て、出てくる豪華商品がGE社の家電だったのをよく覚えています。そして、今回の講演の最初でYouTube映像でも紹介されていましたが、航空機のエンジン・メーカーとしてもその筋(笑)には有名です。
家電製品もお持ちですが、日本ではBtoB企業の側面が大きく、一般の消費者への知名度がまだまだと仰っていました。
お話をお聞きして、弊社と多くの共通点があると感じました。創業者の理念が今も会社の根幹を貫いている、一製品よりも世の中を良くしていこうというブランディング、縦割りの事業部故のクロス・ブランディングの重要性などです。こちらは前向きな側面です。
一方、米国が本社のグローバル企業の中の日本法人として、同じ悩みも抱えていました。中国、インド、ブラジルなど成長市場の国への投資が進む中、広告費などPR予算の日本への比率が低くなってきている現状があります。そうした中でソーシャル・メディアの活用は不可欠。しかし、BtoC企業と違い、なかなかビジネスへの貢献度が可視化しにくいです。
そんな中、日本GEさんが取り組んだのは、ストーリー・テリング。「世の中を変えることを本気で考える社員」が多数登場して語る物語は、ものすごい説得力があります。また、そこからのお客様やファンの声にきちんと対話している様は見習うべき点が多くありました。ソーシャル・メディア活用の話となると、ツールの活用方法や分析・統計など手法に偏りがちになりますが、重要なのはコンテンツであり、そしてそれをどう表現するかということが明確なビジョンのもとに行われていました。
これは、弊社も同じですが、ともに外資系企業ではありますが、日本の成長の寄与したいという想いは一緒なのだと実感しました。ツールや手法にとらわれず、社員の熱い想いを分かりやすくストーリー・テリングしていくこと、コンテンツこそが重要なのだと改めて思ったしだいです。
もう1つ、清水さんの部署は、ソーシャル・メディアと社内広報を担当しているとのこと。これも全く私の部署と同じです。ここにおいても妙に親近感を覚えました。社内の情報が全て集まってくる社内広報部門が、社内外へアピールするコンテンツのチーフ・エディターの役割を持つことは至極自然に思えるのです。
BtoC企業に比べると、目に見える成功事例が少ないBtoB企業ですが、同じ悩みや課題を共有し、将来ビジョンを語りあう企業間勉強会でも主催しようかしら?興味、関心があるBtoB企業のご担当者の方がいらっしゃったらぜひご一報ください。