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ITが無いと生きていけないのに、アナログな日々

アフリカの時代がやってくる!?

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「2050年の世界 英『エコノミスト』誌は予測する」という本を読み始めました。これがなかなかに興味深く、面白いです。
一癖も二癖もある英『エコノミスト』誌のそれぞれの専門の編集者が2050年の世界を予測しています。彼らが、「専門家の予測はサルにも劣る」を踏まえて論じているところが面白い。人類の歴史は、100パーセントでたらめな予言がちりばめられているということを認識しながらも、彼らの予測にはうならされる面が多いです。

予測は、もっとも確実に行える人口から。
・中国の人口は、2025年に14億人でピークを迎え、その後減少に転じる
・アフリカでは、人口が増大し、労働年齢人口の配当が大きくなる。2050年までに予想される人口増加分の半分はアフリカで増える

中国の高齢化が進む中で、労働力においても、市場としてもアフリカが有望になるということです。
実際、IBMが調査した今年のCEO Studyの結果でも、今後の拠点の立地先をアフリカとする回答が多かったですね。(日本は、欧米に比べると少なかったですが)

実際、IBMでもアフリカ大陸で最初のIBM研究所をケニアのナイロビに開設しました。IBM社員の海外協力支援制度の派遣先もアフリカが増えており、私の同僚もその制度でケニアモロッコに行きました。
IBMのアフリカへの投資は、拡大しています。

一方で、日本はどうなるのでしょう?
「日本は、世界史上最も高齢化が進んだ社会になる」と予測されています。2050年までに被扶養者数と労働年齢の成人数が肩を並べるそうですが、過去にこのような状況になった社会は存在しないとのことです。さすがの『エコノミスト』も何が起こるが予測できないとのこと。労働力としての移民を受け入れるのでしょうか?はたまた別の何か対策を講じるのでしょうか?

さまざまなことを考えるヒントがこの本にありそうです。

2050年の世界 英『エコノミスト』誌は予測する2050年の世界 英『エコノミスト』誌は予測する
英『エコノミスト』編集部 船橋 洋一 東江 一紀

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