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ITが無いと生きていけないのに、アナログな日々

暗闇でチーム・ビルディング

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会社の研修で「ダイアログ・イン・ザ・ダーク」を体験してきました。真っ暗の世界を視覚障がいの方のアテンドで体験するものですが、外苑前で行われている一般の方向けのアトラクションとは違い、企業向けにアレンジされた研修です。

同じ会社でも部署も違い、なるべく知らない人同士をグループにします。本当に真っ暗の中(いやあもう全く何も見えませんでした)、アテンドの導きで進んで行きます。

待ち構えているのは、様々な課題。キャッチ・ボールやパズルなど、目が見えていればどれも簡単なものばかり。しかし、暗闇の中、そしてグループでコミュニケーションを取りながらの解決は、想像以上に困難でした。時間、距離、物の表現、どれも尺度が人様々であることに気付かされました。何も見えない中、目の前にあるもの、手で触っているものの形や長さを相手に伝えるための標準となる基準の策定を言葉だけで行っていく、その過程はまさに普段忘れがちな論理的な思考の醸成。いかに、日常視覚に頼って何でも進めているか、改めて考えさせられました。

これから体験する人のために詳細は触れませんが、最後の難題は、世の中の製品や手順が「見える人用」のものというのが思い知らされました。暗闇の世界の体験で、実は健常者の老人などあらゆる年代を想定したユニバーサル・デザインが生まれるそうです。

視覚以外の感覚を研ぎ澄ますことで別のアイデアや考え方が生まれると実感しました。また、知らない人同士がコミュニケーションし協力しあう、これはまさにソーシャルな体験だとも思いました。何かをやり遂げるとき、誰かがリーダーシップを取り、そのリーダーのもとチームは協力するというのを自然にやり遂げていた自分たちに驚きました。

外苑前で行われているアドベンチャー型の暗闇体験も行ってみたくなりました。
暗い世界、不思議と恐怖は無かったです。企業でのチーム・ビルディングの研修、これなら楽しみながら、また新しい感動のもとできるのではと思いました。

ダイアログ・イン・ザ・ダーク ビジネスワークショップ
http://www.dialoginthedark-intoyourbusiness.com/

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