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ITが無いと生きていけないのに、アナログな日々

ソーシャル・メディアで『人を動かす』ことはできるか?

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先週の金曜日15日に日経デジタルマーケティング 特別セミナー「ソーシャルメディア時代の危機管理」で講演してきました。お世辞とはわかっていながらも、「栗原さんの話が聞きたくて」と札幌や大阪からわざわざいらしていただいた方もいて感激してしまいました。

当日の資料の中から公開可のものをslideshareにアップしておきます。チャートをシンプルにしたので、見ただけでは分からないことも多いと思いますが、このチャートに描かれた以外の内容および口頭でのみ話したことについては、来ていただけた方へのものということで割愛いたします。

今回、「IBMのソーシャル・コンピューティング・ガイドライン」とこれまでの経験、そしてDale Carnegieの名著『人を動かす』のエピソードをソーシャル・メディアの利用時にあてはめてお話しさせていただきました。特にCarnegieの『人を動かす』は、ソーシャル・メディアの活動にまさにぴったりと思いました。とどのつまり、対面であろうと、メールであろうと、手紙であろうと、電話であろうと、ソーシャル・メディアであろうと、その先にいるのは「人間」であり、そのコミュニケーションにおいて決してソーシャル・メディアに特別なことはないと思うのです。

ソーシャル・メディア活用ための書籍は、たくさんあると思いますが、この『人を動かす』には、炎上しないためのヒント、効果的なコミュニケーションのための秘訣がつまっていると思います。

『人を動かす』は、戦前に書かれたもので、もちろんセールスマンのビジネスにおけるエピソードもたくさん紹介されていますが、リンカーン大統領や南北戦争時代の将軍の話なども多数あります。そんな昔の話や戦争という特殊な状況の挿話でありながら、現代の社会にも見事にあてはまります。
考えてみれば、落語も数百年前の話なのに、出てくる登場人物の感情、どんな時に嬉しがり、どんな時に悲しくなり、どんな時に笑い、どんな時に人を妬むのか、今と全く変わらない気がします。

何百年と変わらぬ人と人とのコミュニケーション。そのあり方で良い方にも悪いほうにも転がっていく、それはリアルの世界でもネットの世界でも変わらないと実感させられました。
自戒の意味も含めまして、ソーシャル・メディアに向き合うにあたっての思いを話させていただきました。

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