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ITが無いと生きていけないのに、アナログな日々

節電ジャム

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IBMではよくジャム(JAM)と呼ばれるオンライン・ディスカッションを実施します。所謂ネットのBBS(掲示板)のようなもので、社員から意見や提案を出し合って会社の施策を決めることがあります。ジャムは、パンに塗るものでなく、JAZZのジャム・セッションに由来しています。

Jam03_2 今朝の日経新聞に日本IBMで実施するこの夏の節電対策が掲載されていましたが、この元になるディスカッションやいくつかのアイデアは、社員参加による事前のジャムによるものです。

このジャムは、弊社製品のLotus Connectionsの「ディスカッション・フォーラム」の機能を使って行いました。今回の夏の節電に向けてのジャムは、イントラネットで呼びかけて実施しましたが、3月の震災時には、社員自ら自然発生的に多くのディスカッション・スレッドが立ち上がり、家庭や職場でできる節電のアイデア、自分たちができるボランティアなどの提案や情報の共有を行いました。

ディスカッションのやり取りは、社内のイントラネット上に残っていますので、いつでも参照可能です。家庭や職場でできるちょっとした節電のアイデアなどの情報も共有できます。

今回の今夏に向けての「節電ジャム」は、3日間という短期間で行い、社員から約300のアイデアやコメントの投稿がありました。他にも継続して長期間実施しているジャムもありますが、会社の施策を決めるなど多くの社員が参加してアイデアを出し、それをまとめて次のアクションにいかすには、短期間の方が良いようです。

このジャムでのディスカッションを考慮し、日本IBMのこの夏の節電施策は、数百項目におよびます。
主なものは、業務に支障がない範囲での在宅勤務夏期休暇の奨励、会議室を利用しないWeb会議の実施事業所の一部フロアの閉鎖などです。上からこうしなさいと落とされるのではなく、自分たちでアイデアを出して、それを実行する。一人一人の意識も高くなり、より効果的な協業の実現のためにジャムという手法は有効のように思えます。

<追記>
プレスリリースも配信されました。
消費電力20%削減を目標とした夏季節電施策を策定
http://www.ibm.com/jp/press/2011/05/3003.html

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