オルタナティブ・ブログ > 塞翁が厩火事 >

ITが無いと生きていけないのに、アナログな日々

虚栄、嫉妬、裏切り。現代を描く「ソーシャル・ネットワーク」

»

ITmediaさんの試写会で観てきた。個人的なフィンチャー評からすると今回は、当たりのはずなのだ。

自尊、虚栄、嫉妬、裏切り・・・、と人間の負の側面がこれでもかとぶつかりあう。期待していたよりオーソドックスな展開だったけど、ぐいぐいと惹き込まれた。時間軸をばらばらにして再構成されている割りには分かりやすい。

事実に基づいているらしいが、かなり脚色されているんだろうな。主要な登場人物が「モーリス」チックだったよ。 (笑)

実名で、それも現在進行形どころか最盛期の人間のドラマを作れちゃうところはすごいと思った。

5億人のユーザーを獲得したFacebookの創設者のマーク。この映画だけ観ていると本当の友だちっていないのかな。孤独なのかもね。

映画で一番大事なことは、同時代を反映しているということ。その意味で、まさに「今」を投影しているこの映画は、やっぱり観るしかないでしょ。

圧巻は、オープニングのマークとエリカの二人の会話。この会話にこの映画の全てが、マークの孤独と虚栄が表現されている。この辺り、上手いねえ、フィンチャー。

毎回、新しい映像表現を魅せてくれるフィンチャーだが、今回は、本城直季風のミニチュア・フォーカスを利用したボートのレース・シーンに注目だ。

ラスト・シーンも沁みる。良い出来。
栗4つ。

ソニー・ピクチャーズ本社試写室にて。

Comment(0)