オルタナティブ・ブログ > 塞翁が厩火事 >

ITが無いと生きていけないのに、アナログな日々

最近気になるルイ・ヴィトン

»

所謂高級ブランドというものにそれほど興味もなく、そもそもお金もないので、愛着があまりなかったのですが、このところ気になり始めました。

そのきっかけが和服です。着物を着るようになってから、巾着や信玄袋などに小物を入れて出かけるようになりました。着物で出かける際には、持ち物は少ない方がいいのですが、財布、携帯電話(それも二つ)、デジカメなど、袋物に入れるとぱんぱんに膨れ上がりみっともないです。暇な時に読む本や、最近ではiPadも持ち歩きたいので、袋物ではもうどうしようもなくなりました。
そこで注目したのが、海外ブランドです。今までとは違った視点で見てみると、着物に似合う鞄がたくさんあるじゃないですか。アルファベットをあしらった落ち着いたデザインは、意外や和装に合います。

けれども、ルイ・ヴィトンは、ちょっと苦手でした。というより嫌悪感すらありました。LとVをあしらったモノグラムのデザインがどうも嫌だったのです。デザインが嫌というのではなく、それを持っている人が日本にやたら存在している、というのが距離を置いてしまう理由でした。

ところが最近、ルイ・ヴィトンにダミエというデザインがあるのを知りました。これ、日本で言うところの市松模様です。さらに、ダミエ・グラフィットというデザインは、色がグレーや紺、ベージュなどがあり、これはもう男の着物姿にぴったりですよ。ルイ・ヴィトンにこんな素敵なデザインの鞄があったなんて気付きませんでした。むむむ、食わず嫌いはダメですね。

Dsc00384 という訳で、ルイ・ヴィトンのバッグがとっても欲しい今日この頃ですが、それなりにいい値段がしますよねえ。
5月にパリに行った時、パリのルイ・ヴィトン本店を覗いたのですが、なんと10万円を越える商品は、現地で買うと4から5万円も安いですねえ。これって関税なんでしょうか?そうすると、日本でブランド品を買っている人って、たくさん税金を払っているんですね。
日本の女性たちが海外でブランド品を買い漁る気持ちがようやく分かりましたよ。海外では、安いばかりか消費税も払わなくていいですもんねえ。ああ、この間、パリに行った時に買っておけば良かったです。

ルイ・ヴィトンは、シャンパンのモエ、ブランデーのヘネシーを持つLVMHグループですが、この不況の中、業績は好調のようですね。今年の上半期は、売上高+16%、利益は+33%と二桁成長。日本を除く世界中で好調みたいです。特に中国が絶好調みたいですね。銀座の数寄屋橋交差点近くの旧富士銀行が入っていたビルに、ルイ・ヴィトンが日本旗艦店を開業する予定でしたが、それを撤回し、その投資を中国の上海に変更しました。日本は、売り上げ成長率でマイナスみたいです。急成長を遂げる中国に投資先を変更するのは、至極当然ではありますが、日本が注目されなくなるのは、ちょっと寂しいです。ルイ・ヴィトンが入る予定だったビルには、米国のGAPが旗艦店をオープンさせます。向かいの銀座阪急がビルの建て替えで立ち退きしなければならなかったので、GAPにはグッド・タイミングでした。

MarketHackによると、LVMHグループの地域別売上構成比は、
米国 23%
日本 9%
アジア 26%
欧州 19%
フランス 14%
その他 9%
だそうです。本国フランスより米国が多いんですね。日本もまだまだ大きなマーケットであると思いますが、今後どうなっていくでしょうか?

不況の中、業績が悪化しているブランドも多数ある中、この好業績は、きっとマーケティング戦略やPR方法に何か秘密があるに違いないと思う今日この頃。着物をきっかけにして、高級ブランドが気になり始めてきましたよ。(笑)

Comment(2)