有機ELパネルとブロックチェーンの弱点
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韓国サムスンが増産して、アップルもスマホに採用を決めている有機ELパネルは、ジャパンディスプレーも力点を置こうとしています。
従来までの液晶パネルに比べても、優れている点ばかりが注目されていて、完全に近い将来は取って代わられるような語られようですが、意外とそうでもないかもしれません。
なぜなら、液晶ディスプレーの方が有機ELよりも画素のきめ細かさを評価する精細度やパネル寿命で勝っているからです。
何も先端の技術がすべての面で旧来型よりも優れているとは限らないという訳です。
同じことが、ブロックチェーンにも当てはまります。
これまでの常識、例えば売り手と買い手をマッチングするようなシステムとして採用されてきた、すべてのデータを中央のサーバで集中管理する仕組みが不要になり、有識者の意見には楽天やアマゾンなどの電子商取引業者は壊滅する、とまで言い切っている人がいます。
万能のように見えるブロックチェーンですが、一定の期間に発生した取引をまとめて塊(ブロック)として記録するために、必ずしも取引の事実が時間軸に沿って記録される訳ではない、という特徴があります。
それによって、時間軸が重要に関わってくる例えば不動産取引などでは、同技術では太刀打ちできない、という指摘もあるのです。
以上のように、確かに両技術にはそれぞれ既存の技術に取って代わっていくような破壊力があるのですが、万能ではないということがわかります。
これを踏まえて、両技術が将来、社会に与えるインパクトを考えながら、自社がどういった方向性に経営の舵を切っていくのかを検討したいものです。
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