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NEC、次は何をやる?

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nec02.jpgNECと東京大学は、戦略的なパートナーシップに基づく総合的な「産学協創」を開始すると報じられました。

具体的には今回の取り組みの第一弾として、NECと東大は 「NEC・東京大学フューチャーAI研究・教育戦略パートナーシップ協定」を締結。この協定は、まずは3年間実施し、その成果を評価して、その後の方針を検討するというもの。共同研究の具体例としては、「ブレインモルフィックAI技術」が挙がっています。

このニュースの内容は確かに期待できますが、将来に向けた種まきの要素はぬぐえず、同社にとってはむしろ今どうするのか、何をやって稼いでいるのか、が気になりました。

1つとして、セキュリティー分野での先行を挙げたいと思います。
手始めに、ブラジルの法人向け情報セキュリティーサービス市場で2位のシェアを握るアルコンの買収です。ブラジル国内での存在感を高めることに貢献しそうですが、これによって世界に打って出て行ける訳ではありません。それでも1つのパーツを埋めたことにはなりそうです。

むしろセキュリティー分野で知名度を高めているのは、米ニューヨークの国際空港に納入した顔認証システムの方かもしれません。さらにメキシコとの国境には身元を確認する指紋認証システムを納めています。

実はこの分野での成果をNECは着実に出しているのです。
顔認証では、米国国立標準技術研究所が過去3回実施した性能テストで、精度が世界一に認定されたことが根拠です。

NECにとっては、すべてがチャレンジです。
なぜなら、スマホ事業からの撤退や半導体事業への見切りなど、近年は業績に貢献しない事業を次々に本体から切り離し、事業体としての規模を追わず、縮小均衡の危惧さえあるからです。

現在のところは、官公庁向けシステムや通信業界向けの機器販売が主になっていますが、次の成長のための種を早く見つけて、社内リソースを集中投下したいというのが本音だと思います。

同社にとって、セキュリティー市場は灯りの見える事業分野に少し映ってきたのかもしれません。

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